街を歩けば風船のように膨らんだ作業服の人を見る。ファンの音はすれど普通の服にも採用して欲しいと思うほど暑い。これも工業地帯および都市から発生するCO2及び牧畜地域からの牛のゲップも要因だとか。温暖化により偏西風の流れが蛇行停滞することでなおさら酷暑となった欧州と日本。愚痴を重ねてもCO2は減少しない。愚痴を言いながら牛丼を食う。それが人間のサガ。
そんな中、新エネルギー・産業技術総合開発機構が非常に将来を明るくする技術を発表した(2026.07.31)
日本初、グリーン水素を使用した還元鉄試作に成功しました ―鉄鋼分野で、CO2の排出削減に貢献します―

要旨を引用する「引用文」
「NEDOのグリーンイノベーション基金事業「製鉄プロセスにおける水素活用」プロジェクトの「水素だけで低品位の鉄鉱石を還元する直接水素還元技術の開発/直接水素還元技術の開発」において、日本で初めてグリーン水素を用いた還元鉄の試作に成功しました。」
「この試作は、NEDOの水素社会構築技術開発事業で建設した水素製造設備からグリーン水素の供給を受け、本プロジェクトで建設した直接水素還元の試験設備を使用したもので、グリーン水素の製造技術開発と利用技術開発が連携することにより実現しました。」水素は山梨県米倉山で製造した水の電気分解グリーン水素利用とある。
専門家ではないので還元鉄と言われてもピンとこないので高炉(従来法)と水素法の反応式を復習しておく。
1 高炉法の反応式
鉄鉱石の主成分である酸化鉄(赤鉄鉱:Fe 03)から純粋な鉄(Fe)を取り出す反応で次式の通り大量の二酸化炭素(CO2) が排出される
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2 水素還元法の反応式

副産物として出されるのは「水蒸気」のみであり、製鉄時の 排出量を劇的に減らすことが可能。
なるほどと理解したが、これは商業的に実現可能だろうか?が疑問になる。
超概算は次の通り
世界 日本
・年間還元鉄需要 13~14億トン 8,000万トン
・必要水素量 8,000~1億トン 1,000万トン
・必要な電力(水電解) 4~5兆kWh 5,000億kWh
・原発100万kW級 600~1,000基. 70基
となって、水電解方式による水素供給は水力発電、原発の基盤がある地域に限定されるのではないだろうか。
水素源としては豪州での褐炭からの水素製造に発生するCO2を地下埋設によりグリーン水素として日本に輸送する(川崎重工)が安価、供給量安定性では採用される可能性が高いと見る。極低温(マイナス253℃)二重タンク構造の輸送船を日本が製造可能であることも心強い。
時間はかかる、だが、徐々に移るビジネス環境を先取りして必要技術を磨いて準備万端にする、それが縄文時代からの日本のものづくりの気質といえば言い過ぎだろうか。今、量子コンピュータが花開きつつある。だが、すでにポスト量子コンピュータを考えている研究者が身近にいることも心強い。