社窓からみる高齢者認知・技能

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スーパーの3列離れたレジから店員の大きな声が聞こえた。「銀行にお金を入れてますかぁ?」。相手は見た目90歳のお爺さん。カードで精算しようとしたが断られた。お爺さんは耳が遠く店員が何を言っているのか理解していない。繰り返しているうちにフロア責任者がきた。この高齢者がもしクルマを運転するとしたらと考えたらゾッとした。

両手で杖をつかないと歩行がおぼつかない老人が母子を跳ね死亡させた池袋事件。最近でも登校児童の列に自動車が飛び込んだ悲惨な事故が発生した。池袋事件の裁判ではペダルの踏み間違いではなくプリウスに欠陥があったと言い張っている。本当に思い込んでいるのか、裁判戦術で主張しているのか分からない。深層心理には民間より技術を高いレベルで熟知していたとの意識が化石のようになっているとも思われる。だが冒頭のカード案件と似たところがあるのではないだろうか。65歳以上になると少数の人を除いて、大なり小なり頑固な思い込みがあるのは否定できない。

70歳までの雇用システムをとる会社が増えているが、正直に言えば経営面にかって口出しできた立場の人材の思考停止状態頑固一徹は“会社命”と頑張っているつもりでも、邪魔になっていることを本人は自覚していない。その人が引き起こす社内・社外でのトラブル事案を見ると、クルマの場合は後期高齢になると認知・技能テストにより老化度を検出する方法があるだけマシと言える。会社の場合に適用するなら雇用自動延長ではなく再雇用のための柔軟性・職務能力の公平な試験があった方が会社も個人も適正配置ができることでよろしいのではと思われる。プロ野球のように育成選手扱いは無理だが(笑)

日本の会社では代表取締役社長、代表取締役会長、以下 専務取締役・・と続くが取締られ役の実行経営責任者と同一人物であるのが普通でオカシイとは思わない。アクセルとブレーキ一体型。社外取締役が本来はその立場にあるべきだが任命者が代表取締役社長では、厳しいことは言えないのだろう。あくまでも想像であり具体的な会社で経験していることではないが、あの巨大企業のGEの凋落を見ると日本でもありうる。

さて、話が途中のクランクに入ったところで、元に戻して後期高齢者の運転免許更新の前に認知・技能テストが実施されるが遅すぎた。交通事故分析データーITARDAには色んな角度からの事故分析があるので、一度見てみるのもありだと思う。https://www.itarda.or.jp/contents/9350/info139.pdf

最初の図は高齢者に限らず若者の事故も多いことを示している。原因は運転未熟か過信してブイブイいわしての運転ミスによる。最近の若者はレンタル・シェアカーの利用が多く初めて乗車するクルマに慣れていないことも原因として挙げられている。

 

次の図は、高齢者はお店に飛び込む、最初の事故で慌ててペダル操作を間違いブレーキのところをアクセルに足が行って事故になるケースが多いことを示している。また脚力が弱っているのでブレーキを踏む力が弱っていることにもある。

原因をさらに分析したデーターが紹介されている

事故はほんの些細なきっかけとなっていることが多いと聞く。駐車場の出入り、横断歩道右左折時の一時停止からのリスタートなどである。

筆者は事故には至らなかったがヒヤリはつい最近あった。横断歩道で停止。全ての人が渡り終え歩行者信号は赤に切り替わったので徐行を始めた瞬間死角から100mダッシュのランニング中年が飛び出してきた。これで接触でもしたら良くて50:50、悪くて90:10の重い責任を果たすことになる。

全方位センサーをつけないと安心できない。

 

そんな中、軽自動車の販売が87%と落ち込んでいるものの、それでも健闘している。ホンダでは軽自動車の踏み間違い対策として、従来の事故事例を解析してCPUに対策を織り込んだ。時速30kmから急にアクセルを踏んでもジワジワとしか動かない。バックも同様。ただ、ブレーキから足を外してアクセルに乗せたら通常通り、坂道はこの対象外だとかの例外がある。後期高齢になってもクルマが必要な条件は地方になるほどあるだけに、今回の措置は歓迎できる。だが商売でホンダが上手なのは新車に搭載。欲しかったら新車購入へと誘導している。

本年もブログをお読みいただき誠にありがとうございました。来年はコロナ完全脱却 日本経済復活、世界平和な年になることを皆様のご健康と共に祈念します。

来年もよろしくお願い致します。

 

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