土壌の成分と炭素貯蔵量

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6月は紫陽花が咲く季節。通学・通勤路に咲くと子供の頃を思い出す。それも相当恥ずかしい思い出なのだ。紫陽花の色が青いのは何故か。それは「アルミニウムが多く含む土だったら青、その原因はアルカリ性だから」と誰かに教えてもらった知識をさも自慢げに吹聴したのである。中学になると理科の実験でリトマス試験紙を知って「なるほどアルカリ性の土だから紫陽花は青なのだ」と納得を強化してしまった。

ここが本物のサイエンスを指向する人と偽情報と知らずにその時さえよければの人との差であると知るのは随分の時間が必要となった。 アルミニウム? あの金属がどうして紫陽花に吸収されて紫陽花の顎弁までいくのだろうか?と考えることができれば間違いがわかる筈だった。

詰め込み教育では悠長なことを考える時間もなく、次から次を記憶(理解ではない)しないと“成績”とは縁遠いことになる。脇道に逸れるが、今のAI時代では記憶量では人間は負ける。記憶は適当で良いとして本当は何故?を考えることこそ要求されるのだと。 ・・・気がつくのが遅すぎた。

さて、上記の紫陽花の問題は非常に単純で金属アルミニウムではなく、土の中で有機物と複合したアルミニウムであり、それが山からの水(日本では酸性)と接触するとアルミニウムがイオン化して土から紫陽花の根を通じて花弁まで到達してフタロシアニンと反応すると青くなる仕組みが正解。

そんなことを6月になると思い出す。そんな中、有機物複合アルミニウムを多く含む土壌は炭素貯蔵量が多いとの文献を見た。

土壌pHで切り替わる土壌炭素貯留メカニズム― 有機複合体アルミニウムが主要因であることを実証 ― 神戸大、新潟大、2026.04.15 リリース

ポイントを引用する

  • 世界 34 カ国・約 2,850 点の黒ボク土データから、土壌炭素貯留を支配する主要因として有機複合体アルミニウムを特定した。
  • 土壌 pH の違いに応じて切り替わる、炭素安定化メカニズムを体系的に解明した。
  • 気候変動予測モデルの精緻化や、炭素貯留を最適化する土壌管理技術への応用可能性が期待される。

門外漢にはAndic, Vitric アロフェンが何かわからない。

ここをわかったフリをすると子供時代の恥ずかしい思いの再現になりかねない。

そこでWEBで調べた。

「Andic(アンディック)」と「Vitric(ビトリック)」は、主に火山灰を母材とする土壌(黒ボク土など)の分類において、その発達度合いや構成成分を区別するために使われる専門用語。

  1. Andic(アンディック)

「Andic」は、火山灰の風化が進み、非晶質鉱物(アロフェンやイモゴライトなど)や有機複合体アルミニウムが豊富に含まれている状態を指す。

  • 特徴: 土壌が非常に軽く(低仮比重)、リン酸を吸着する力が非常に強いのが特徴。
  • 発達度: 一般的に「Vitric」よりも土壌生成(風化)が進んだ段階のものを指す。
  • 分類での使われ方: 黒ボク土以外の土壌が、黒ボク土に似た火山灰由来の性質を一部持っている場合に「Andic(アンディック亜群)」として分類されることがある。
  1. Vitric(ビトリック)

「Vitric」は、ラテン語の「vitrum(ガラス)」に由来し、火山ガラスが多く含まれている状態を指す。

  • 特徴: 火山灰が降り積もってからあまり時間が経過しておらず、風化が十分に進んでいない(未熟な)状態。
  • 構成: 火山ガラスを多く含み、Andicに比べるとアロフェンなどの非晶質鉱物の含有量は少ない。
  • 分類での使われ方: 日本の土壌分類では「未熟黒ボク土」などが、国際的な分類(Andisols)の中で「Vitrands(ビトランド)」などのグループに分類される。

3アロフェン(Allophane)

火山灰が風化してできる、直径5ナノメートルほどのごく小さな中空球状の粘土鉱物。

  • 特徴: 非常に多くの水分や腐植(有機物)を蓄えることができ、土を「ふかふか(ボクボク)」にする。
  • 農業上の注意点: リン酸を強力に吸着(固定)してしまうため、作物がリン酸欠乏になりやすい性質がある。
  • 分布: 関東地方(関東ローム層)や九州、東北などの比較的新しい火山灰地帯に広く分布している。

4非アロフェン(Non-allophanic)

火山灰を母材としつつも、アロフェンをほとんど含まず、代わりに「2:1型粘土鉱物(結晶性粘土)」が主成分となっている状態。

  • 特徴: アルミニウムがアロフェンという鉱物にならず、腐植(有機物)と強く結合している
  • 農業上の注意点: 最大の特徴は「強酸性」になりやすいことです。石灰などで中和しないと、溶け出したアルミニウムが作物の根の成長を阻害(毒性)する。
  • 分布: 東北地方や北海道など、大陸からのチリ(風成塵)が混ざったり、古い火山灰が堆積した地域に多く見られる。

最後は土壌の勉強になってしまったが、関東ローム層の色が違う理由や土壌の違いを理解して肥料を選択しないといけない理由がわかったところで今回の勉強はここまで。

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