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化石賞・日本

COP25で小泉進次郎環境大臣が日本が「化石賞」をとってドヤ顔でコメントして失笑されたとの記事がどのマスコミも報じていた。しかしながら、日本の内閣の一員として日本政府の立ち位置を明確に論じたその度胸は(本人が意識してなら)エエカッコシイにしては大したものと言える。日本は決して環境を損なうような態度ではなく、環境関連の開発は世界のどの国よりも先頭に立っているのだ。新幹線網、鉄道・地下鉄、公共機関の充実がなかりせば、どのような環境になっていたのか、カリフォルニアや中国の事例を挙げるまでもなく納得するだろう。春のダイヤ改正で「のぞみ」は1時間に12本。ここに「ひかり」「こだま」が挿入される。化石賞を授与した人は日本に来て先進国の姿をみたらと思う。

環境と同時に大前提がある。それは国民が豊かで安全な社会を営むことができることにある。化石利用ぜず、原発も利用せず、太陽光と風力、水力発電でカバーできる訳がなく、恐らくは闇夜に近い生活を送ることになる。エントロピーの法則がある。あの3.11で電力調整を余儀なくされた首都圏では階段を利用し、エスカレーター、エレベーターは利用制限された。エネルギーのありがたさをどの国よりも身に染みた。それが今はどうか、たった5段程度の階段でもエスカレーターがあれば並ぶ。若い人でも年配者を差し置いてエレベータに乗り込み平然としている。それがモラル破壊エントロピー法則?。聲高に非難するつもりはない。一旦消費の味を覚えると戻れないのも事実。とは言っても迫り来る炭酸ガス増加に対して、何らかの対策を打つ必要があるのも先進国の模範としては必要。だが、未熟な技術で慌てて絆創膏貼りをするなら却って無駄な投資になる。異常気象が温暖化によるものか議論がある。災害がやたら多い国柄。大型太陽光発電が台風で火災や架台破損。日本でこれから風力発電をするとなると海上になるが、これも台風がくると破損もしくは運転停止措置としてローターを折り畳むことになる。

火力発電はダメだ。銀行融資をすると銀行が反環境団体とされてしまうのでそれも嫌だ的な動きが出始めている。石炭発電も欧州と日本で開発された発電では性能が異なるので一色単にしてはいけない。液化天然ガス発電についてもダメの動きがある。さすれば天然ガスパイプラインを新設したロシアと欧州は具合が悪いことになり、政治的動きが予想される。そうするとCOPは骨抜きになる事態もありうることになる。

日本の取り得る対策としては

*使用済み核燃料の前処理・埋設を理解の下粛々と進め、現在3割稼働の原電を安全を見極めた上で稼働率を上げる。

*火力発電の効率アップと排出される炭酸ガスの深海、地下蓄積を世界に先駆けお手本とする

*炭酸ガスを吸着反応させる簡単なアタッチメントと反応物の応用利用(小中学校でならった炭酸カルシウムの反応式の効率的反応プロセスの開発)

*水素エネルギーの抜本的開発。

その他あるが、環境省と経済産業省(NEDO)が協調して効率ある方針を立てることが望ましい。

短兵急なその場しのぎ(ポピュリズム的な)対策は一呼吸おいて判断する必要がある。 死んだ鯨のお腹から「生分解」と書いたプラスチックスが分解せずに発見された様に、生分解プラも特定の環境(多くはコンポスターに入れて、必要によっては触媒を振り掛け、長時間、ある温度条件で保存すれば)炭酸ガスと水に分解するというもの。 生分解製品をぽい捨てしたらたちどころに分解する訳ではない。即分解するような材料であれば、製品製造から流通段階で分解してしまう。そこが問題だと気がつく人は少ない。言われてみるとそうですね。となる。いち早く気がついたのが自動車メーカー。生分解材料歓迎!といいつつ、バイオ原料由来のプラスチックスと言い換えた。生分解材料でクルマを作ろうモノなら保障の限りがない。

冒頭、小泉大臣を褒めたが、9月に「2050には炭酸ガス排出はゼロにする」と発言した。 炭酸ガスが存在するので植物は炭酸同化作用する。植物~人間連鎖に大きな影響することに気がつかないのか、それとも。大きな組織を動かすには極端なことを言う必要があると考えたのか、その場のエエカッコシイ発言は遠慮願いたい。

自動車のこれから

知り合いに高齢運転者講習会に行ってきた人がいる。70歳を超えると免許更新を前に受講することが義務付けされている。受講料5100円で視力・動体視力・視野角の測定と教習場コースでの運転技能チェックがある。本人は30歳相当との診断を得て自慢している。75歳を超えると認知症のチェックも入る。その時も自慢するだろうか、いや待てよ、何年後にはこの制度が継続しているか疑問なのだ。

現在はレベル2(前車追随、自動ブレーキ、レーンキープ)それに車庫入れアシストか自動化、死角にある走行車の接近警報機能も利用されている。これは完全自動運転のレベル5には達していないが、そう遠くない時に実現すると予想される。そうしないと自動車メーカーは生き残ることが厳しくなるのが予想されている。パワートレインがガソリンだ、EVだと言う前に自動運転に向けたソフト開発が重要になっている。当然だが運転免許そのものも必要がない。

 行く先を乗車後に口頭で言うか、スマホのスケジュール通りに目的地まで運んでくれる。スタートのボタンを押せば全て終わりとなる。パソコンの原理やスマホの原理を知らなくても利用できるのと同じである。初歩的機械言語のBASICを知らないとパソコンを動かすことができなかった時代があった。それから30年も経過していない。自動車の自動運転も時を経ずにそのようになるだろう。自動運転については既にグーグルがテスト実績で先行しており、自動車メーカーはパソコンや携帯と同じ運命にならないように必死にソフト開発をする必要がある。先日の東京モーターショーでもホワイトボディ(骨格)を自動車メーカーが製造するだけになり、モーター、電池、通信機器などモジュールを組込むだけに見られるようになってきた。これでは自動車メーカーは完全なソフト会社の下請け企業に成り下がる。

 VW(フォルクスワーゲン)はディーゼル燃費不正事件を引き起こした。そこで一気にEV車に切り替えると宣言はしたものの、EVは欧州の走行距離には満足できないユーザー、及び、バッテリーの価格が自動車全体の1/3~1/2を占めるようでは利益が薄いこと、メイン市場の中国がEVからハイブリッド優先に切り替えたことからVWはディーゼルにも戻れず、さりとてEVと宣言したものの、クルマは作れど収益がでない体質になってしまった。VWグループにはポルシェ、アウディが存在するが、車両数が少ない割にそれぞれの利益がグループ全体の30%を占めており、VWは世界一の生産台数を誇るもグループ内の利益割合いは24%に過ぎない。そこでVWが望みを掛けるのはソフトで市場を獲得することとしてソフト関係の技術者を大量に雇用し始めた。ソフトの価格も台数見合いで決まることから、世界一の規模をキープする間に間に合わせようとの試みのようだ。

 半導体の生産で世界を掌握した日本、それをベースに拡大した韓国、だが、実際に利益を出したのはアップルなどソフト業者。日本の地形にあうようなソフトができれば、日本より単純な海外では通用するだろう。是非頑張って欲しい。

ここまで将来を予想するとなると材料マイスターとしては、はてどうしたものか?と頭を抱える。

 現在は半自動なので衝突時の安全性とホワイトボディの軽量化から超高張力鋼板適用率が高くなっている。汎用の曲げ応力が230MPa(価格150円~200円/kg)相当に対して2000MPaの鋼板が小型車にも適用されている。当然のことながら材料の価格及び剛性を高めるためのホットスタンプ、冷間加工も適用されることからホワイトボディの製造価格は高くなる。これが自動運転で衝突回避できるとなると、汎用鋼板やアルミで十分ではないか、場合によっては複合樹脂材料が適用できるのではないかとも考えられる。

ここで言う複合樹脂材料としては高張力鋼板の曲げ応力800MPa(曲げ弾性率100GPa程度は欲しいところであるので、ここは炭素繊維の複合樹脂が最も考えられる。近年、パルプ由来のセルロースナノファイバーの弾性率は鉄のそれより10倍あり、かつ比重が低いとあって自動車軽量化に有用ではないかとして京都プロセスを中心に研究開発が進められている。セルロースナノファイバーは現在は安価版で5000円/kg 一般では10,000円/kgと高価であることから、京大を中心としては原料50円のパルプと樹脂を2軸混練機の中で繊維を開繊して樹脂に分散させるプロセスを開発している。東京モーターショーでもインパネなど試作品を展示していた(ブログ既報)。

 しかしながらベース樹脂の曲げ弾性率(ヤング率)を高めるものの、1.4~1.8倍程度であり、ポリプロピレンの曲げ弾性率(2.54GPa)前後が到達レベルである。炭素繊維強化エンプラ系複合材料の80GPaに比較すると低い。自動車に適用するにはやはり内装材に限定されるのではないだろうか。また隣を走行する車からの電磁波をシールドしないと誤作動を引き起こす危険性は今のクルマより高くなる。その対策としては炭素繊維プラスαの複合材料が好適ではないかと考える。耐熱性もあり、リサイクルも開発が進んでいる。

 一方、3Dプリンターの進歩は製品のトポロジー面においても著しい進歩が予想される。そうなると、金属3Dプリンター、及び炭素繊維強化光重合SLA3Dプリンターによるボディ製造も予想される。無駄な材料を省きながら全体としての機械的強度を維持向上させる形状、及びそれに対する成形法として3Dプリンターが今以上に活躍することが予想される。

 ところで、GPSの機能は凄く進歩している。これからの積雪の季節となると除雪車はGPSで崖などを検知しながら運転することが知られている。さて、宇宙に存在する衛星と地上のクルマでは重力差があることから時間は宇宙が早く、地上が遅い(相対性理論)。なので、正確を期すにはこの時間差を調整する必要がある。クルマ設計はニュートン力学で十分だったはずなのに、アインシュタインの相対性理論までマスターしないとはご苦労なことだが、これもソフトに入れることが可能なところが世界を把握することになるのだろう。

職業も変化する。手近なところでは自動車教習スクールはその時代には姿がない。交通関係警察官も削減と職業も大幅に変わるだろう。

もっとも人口は確実に増加する。メディカル分野は成長産業には間違いない。でも内容はIOT,AIにより変わる。いやはや、常に勉強、勉強、勉強だ。でもこれも愉しまなくては損だ。

「香り」意外な効能

植物は動けない。なので紫外線が強ければ耐紫外線物質を体内で合成してひたすら耐える。酸化防止剤(寿命)も合成する。では、害虫に浸食されたらどうするか、これも知られているように、噛まれてジャスモン酸が生成し、隣の植物に匂いで警告を発する。隣の植物はそれを受け耐害虫防止剤(免疫促進剤)を準備する。そんな仕組みが分かっている。

 東京理科大の有村教授はミントの香り成分が害虫防止効果があることを証明している。ミントを圃場の片一方に植え、その他方に小松菜を植える。そして枯れ具合を調べたところ、ミントに近い小松菜に比較して遠くの場所にある小松菜は枯れが早いことが判明した。

同教授は更に防虫効果がでるようにミントにアミノ酸誘導体バリンを反応させ、より強力な免疫促進能のMent-Valを合成した。実験ではミントの10倍の効果があるとのこと。無農薬であることが何よりの特徴だ。(東京理科大パンフより)

 

確かに、植物工場内では農薬は作業する人の健康問題もあり、回避すべき問題である。ハーブにこのような作用があるのは面白い。人体の抗炎症作用もあるとして特許出願されている。市販の塗り薬でペパーミントの香りがあると、なんとなく効果がありそうに感ずるが、それ自身抗炎症作用があるとは。

 日本独特のハーブはドクダミ、シソ、ヨモギ。子供のころには毒だみ?、梅干しのアレ、、と洋風カブレなのでしょう距離を置いていた。人類の長年の知恵を無視してはいけない。 おりしも今はサフランが咲いている。

サフランは古来イランではアロマオイルの原料として髪につける香水として利用されていた(文献:香料201911月号42頁伝統医学に学ぶ香気生薬の科学)。食いしん坊の筆者はパエリアとしての利用が好きだけど。

 

同文献によれば、香気成分のサフラナールは高い抗酸化活性のフリーラジカル除去活性をまし、GABA受容体のアゴニストとして作用して睡眠作用や鎮静作用を増強することが報告されている。

現在で顕著な効果のある医薬がないのが筋萎縮側素硬化症ALS。ホーキング博士も悩まされ、今なお多くの患者がおられる。そこに何とサフランが一筋の光明となりそうだ。 上記文献を長くなるが引用すると「サフランに含まれる成分が疾患の原因であるスーパーオキシドドディスムターゼ1の突然遺伝子による毒性を抑制すれば、ALSの発症を予防若しく遅延させることができると考えられる」中略「サフラン成分の分画単離し。。。変異遺伝子に起因する死亡に対して有意な生存期間延長作用があることが明らかになった。

以前のブログで白檀の香り成分に薄毛防止・回復効果があることを報告した。また檜葉の香りが乳癌抑制の効果があることを富山大が発表と、医学方面に香りが注目されている。

 

(香料文献から引用)

スポーツにも香りの効果を研究しているのが高砂香料。(同社技報No.184 2019スポーツ飲料はプロテイン成分からなるが、これは香りというより異臭。なので、マスキングとして香り付けが行われている。

市販のスポーツ飲料のマスキング剤の25%はグレープフルーツ、15%がレモン、5%がアセロラだそうだ。 マスキング剤のみならず、上記のハーブとの関連ではそれぞれの目的に利用されている。 この表をみて、コアラが筋肉痛にならないのはナルホドと妙な納得?

 *肉体疲労・・・ジュンパー、ローズマリー、サイプレス、レモン

 *精神疲労・・・ラベンダー、イランイラン、マンダリン

 *筋肉痛・・・・・・ウインダーグリーン、ユーカリ、ラベンダー、ローズマリー

 *集中力・・・・・・ペパーミント、ローズマリー

ワキは脱毛しない方が良い説は個人が体内から発する匂い成分が相性の良いパートナーを探すことができるからだとのことは古来言われている。 昔DuPont研究所におられ、晩年帰国し田舎で研究所をつくり多方面に活動された酒井博士(日本のエジソンと言われた)は越前和紙で有名な土地の中学生に運動させて汗をかかせて、シャツを絞り汗を集めて分離精製して香水を作ったことがある。男女仲良くなりたい人向けとだけ表現しておきます。種の保存に香りは重要な働きがある。

 一方、香りは良いことばかりではない。ケイト・グレンヴィル女史は「香りブームに異議あり」を出版した(緑風出版)。 帯には「香りがあなたの健康を蝕む」とあり、めまい、吐き気などアレルギーを発症する原因に香水を挙げて警鐘を促している。 日本では洗剤や柔軟剤に添加されている香料についての同類のコメントが増えているのを反映して下火の方向に向かっているようだ。香害との言葉もある。だが、香り成分が本当にそうなのか、香料を除去すれば発症しないのか、元々の材料の成分にも注目する必要があるとの見方(横浜国大 中井教授)もあることも確かである。

 

新価値創造展と中小企業不要論

先週ビックサイトで開催された「新価値創造展2019」を見てきた。標語は「変える力、創る力、続ける力」で主催は中小企業基盤整備機構。約350社の中小企業が出展。産業技術(生産技術、新素材、IoT,ロボット)、健康福祉(健康、医療、予防、介護)、環境(環境、防災、地域社会)の3分野。 半日では全部みることは適わないが、約60%以上の企業は標語通りだと総括することができた。 残りの40%についても出展する目的として自社製品、サービスが他社との競合性(位置づけ)を明確にすることにあったと話す経営者もおり、次回の展示までに変える、創ることを意識していることは非常に好ましいと感じた。以下トピックスを挙げると

 【産業技術】 革新的生産技術は巨額の投下資金と人的余力が必要であることから中小企業では限界がある。但し、新素材に関しては少ない資金でありながらアイデアと度胸が差配するところから、刮目すべき素材が出展されていた。ナノポーラスシリカの医療分析用、レアメタル回収素材、高分子改質、撥水・撥油材料、5G狙いの液晶ポリマー/銅箔貼り合わせ技術などは大企業と互角に亘りあえると思われる。歯科技工に応用できる基礎技術は存在している。

 ロボットは対象を中小企業向けに絞り込み、作業の一部だけを半自動化することを狙っており、現場を熟知している企業ならではだと感じた。

IoTではスキャン装置及びソフトが注目される。歯科技工向けには精度が問題で適用できないが、簡単な5万円程度のハンディ装置で例えば全身を10秒程度で読み取り、クラウドを通じてSTLデーターを送信しデーター変換(500円/回)。衣料用など1ミリ程度の精度が許されるなら普及すると思われる。歯科業界からも熱い視線が送られているようだ。

 【健康福祉】 介護・農作業アシスト装置出展企業が目立つ。横並び。今回は出展はしていないが東京理科大ベンチャーが先行し上場を準備中であることを考えると、後発企業は差異化特徴を何に求めるか、これからが勝負になる。それが楽しみだ。

 【環境】プラから紙にの世間の流れをいち早く商品化しているのは逞しい。しかしながら、紙は本当に環境に良いのか? 伐採―輸送―粉砕―パルプ(廃液処理)―漂白ー製紙の長い工程では環境負荷はプラに比較すると大きい。まして水物包装には内面にポリエチなどプラをラミネートする必要があり、結局はリサイクルできずに燃焼処理に頼ることになる。食品包装の長期保存ではプラがあってのことだとすると 紙への熱が冷める時が何れ来ることも横目でみながらの展開になる。 が、中小企業は2面作戦をやる余裕はない。そこが問題だ。

 さて、筆者がなぜ新価値創造展を見に行ったか?

それは日経ビジネス11月12日号に「中小企業は消えていい・今や正論?」の記事があり、違和感を持ったからである。記事は元ゴールドマンサックス銀行マンから中小企業社長に転出した人の著書とインタビューを日経がとりあげている。既にお読みになられた人もおられようが、ポイントは日本経済が1%程度の経済成長(=停滞)している原因は99%を占める中小企業にあり、2060年までに半分にする必要がある。給料が低いので国内消費が伸びない。賃金を上げるべきである。OECDも日本を非難している。云々である。

 元銀行マン・現美術商では本当に日本の中小企業を論ずるだけの資格があるのか? 現場を知らないのではないか。筆者も思うだけではこの著者と同じであるから、展示会で本当の姿を見る必要があると感じたからである。

従来、このような暴論がでると、雇用の受け皿として社会に貢献しているのは中小企業である説が当然出てくる。が、それだけだろうか、中小企業には大企業にない特徴があり、社員はそれに満足している。以下がその理由。

*特にオーナー企業は決断が速い。

*オーナー企業は特に孫の後の世代まで継続繁栄するための手段・ネタを収集することに余念がない。特に重視するのはタイミング。大企業は長期事業計画立案はすれど、計画を綿密に作成するために、その間に世間が変化してしまうことがある。

*AIは過去のデーターからアルゴリズムで計算し、その延長で将来像を描くが、過去延長線にないカタストロフィ的な案件には全く役に立たない。そこは優れたカンピューターがよほど役に立つ。それには、長い経験が必要。短期で社長交代する大企業はできかねるところがある。

*中小企業では高齢者は実力があれば現役続行できる。若手と競争して新技術を習熟する意識が高い人が多い。 

*大企業で勤務した人が再就職で中小企業を選択する理由の一つが、大企業では部分のみの作業・仕事をしたが、全体の流れを視野にいれての仕事ができることを希望する人もおり、もとより実力があるだけに貴重な戦力となっている。大企業は人の使い方が不得意。

 「中小企業は半分消えていい」の著者は結果と手段をはき違えている。賃金アップすることで企業体質が悪化し会社を閉めるのは隣国で立証している。世界トップの低失業率=社会の安定化に繋がっていることを重視することが国体維持の基本。技術やサービスにて遅れをとり結果として半分が消えて行くのはありうるが、初めから半分でいいとの結論は全く筋が通らない。 筆者の結論は「暴論」である。 頑張ろう! 社員・家族・社会そして日本を発展させよう!!

池上線・戸越銀座

コスモサインは8月に川崎から品川荏原にオフィスを移転した。アクセスは東急目黒線不動前、池上線戸越銀座駅。健脚の人であれば五反田や武蔵小山、夏場は厳しいが目黒駅からも歩ける距離にある。
今回取り上げるのは東急池上線。五反田―蒲田間を走行。歴史的には池上本門への参拝客狙いで開設したものが東急と合体した。池上線の旗の台で大井町線に乗り換え、さらに東工大のある大岡山で目黒線に接続して洗足、田園調布や東横線の自由が丘に行くことができる。うっかり寝過ごすと横浜元町中華街まで繋がっている。

電車の種類がそれぞれ異なるので鉄道マニアには面白いのだろう。池上線は緑を基調で先頭のノーズ部が丸みをおび車両巾がやや狭い。今から24年程前に歌手西島三重子が「池上線」をヒットさせたことがあるが、その歌詞が「古い電車のドアのそば、二人は黙って立っていた。話す言葉を探しながら隙間風に震えて。。。。池上線が走る町にあなたは二度とこないのね。。。」。この歌詞にあるようにややマイナスイメージがあった。乗客数も他路線に比較すると少なかった。数年前だと記憶しているが、「もっと池上線に乗ろうキャンペーン」が始まった。それに合わせて新車両の投入、駅舎のリフォームが行われてイメージ一新。写真(旗の台)のように木材を利用した斬新なデザインとなっている。現在も工事中の駅があり以前の駅の雰囲気をみることができる。(写真:池上駅)

 

 

 

 

 

 

オフィスに来られる方にアクセスは?と伺えばかなりの割合で戸越銀座からと答えられる。その理由の一つがTVなどで有名になった戸越銀座を覗いてみることもあるのだろう、長さ1300mに及ぶ商店街は滅多にない。そぞろ歩きは結構愉しめる。外の商店街ではシャッターになった八百屋、果物屋、魚屋、肉屋さんが店舗を構えている。
地元の人が言うには、以前は今の繁栄は考えられなかったとのことだが、品川区支援による電車内ディスプレーに「どぶろっく」の路線紹介などもあり活気がある。五反田から2駅目が戸越銀座。 名前の由来は江戸を越えて相模国への境界にあるところからだそうだ。銀座は関東大地震で崩壊した銀座のレンガブロックをリユースしたところから命名したとのこと。

【消費税の影響】
この戸越銀座には鯛焼き、たこ焼き、串焼き、揚げもの屋さんが結構ある。鯛焼きの種類も多くて実に美味しい。以前は狭い店内にも椅子があり、そこで食べることができた。消費税導入後は椅子は焼き上がるまでの待ち時間のためで、持ち帰りとなった。店舗の規模によっては10%、8%を区別する経理処理のメリットがないのも分かる。現金決済が主流の街だったが、つい最近は安倍首相が視察に訪れたときからキャッシュレス化のハードが急速に整備されつつあるが、ハード・ソフト側の企業合併・淘汰も予想されることから究極の会社を待っている商店主も存在するのも事実あり、還元キャンペーン終了後にお客様に迷惑がかかることを懸念している。マーケットの現実をみるには良い商店街だ。
冷めた鯛焼きでは味気ない。なので歩きながら食べる。大の大人が歩きながらでは道徳面で後ろめたい気持ちになりサマにならない。一方、子供にとっては仲間と椅子に座ってのワイワイガヤガヤ愉しみが少なくなった。本当は小さな公園があるともっと面白い街になりそうだが。

【新しい息吹】
*アンテナショップ的店舗。初めて知ったのは品川区と姉妹都市の坂井市のテナントショップ。坂井市??ってどこ?でも越前カニや東尋坊の三国、芦原温泉と言えばああそうかと納得する人もおられよう。東尋坊はサスペンスドラマで犯人が絶壁を背に白状する場所としても有名。これから越前ガニが店頭に並ぶだろう。五木ひろしCMの「いちほまれ」も購入することができる。コシヒカリ誕生の土地でもあるが、それに拘らないで次世代米の開発する心意気に乾杯(いや?お代わり!)。

*和歌山の梅干し。スーパーでも高価になった梅干し。この商店街では多種類でかつ安価で求められる専門店がある。これも嬉しい。ポスターにインフルエンザ、生活習慣病予防を謳っている。ただ、和食に拘らず洋食・パスタなどへの展開も考えらるので若い人に期待。

*本格珈琲店
この商店街にもチェーン店珈琲ショップもあるが、昭和レトロ感のある喫茶店も結構健闘している。サイドメニューや年齢層が高い層にマッチングするように室内に工夫を凝らしている。
一方、青山が似合いそうな喫茶店が開店した。道路から全面ガラスを通じて焙煎機が稼働しているのを見ることができる。

一方、内装はオフホワイトウオールと木材の組み合わせ、木材は特徴ある木目をカウンター下の袖板に配置、客席側には別の種類を配置する緻密なデザインとなっている。

肝心の珈琲は極端に言えば「自分は珈琲なるものを何千・万杯を飲んできたが、一体分かって飲んでいたのか?」と自問させるに十分なレベルで正直驚いた。
まず、珈琲豆の味・香りなどコーヒーチャートとして特徴が整理がされている。横軸に「あっさり、爽やか」と対極に「コク・厚み」、縦軸に「華やか・フルーテイ」と対極に「ビター」をとり四面にどの豆が位置するか図で分かるようにしてある。客が指定すると店頭にある大型焙煎装置と粉砕器で粉末を調整。ブレンドの場合はどれを混合するのか、その割合いもアドバイスされる。

ミル直後にお湯を注げば“もわ~っ”として泡粒が浮上。香りが漂うのは勿論である。
戸越らしい会話もあり、贅沢な味と下町の良さがミックスした雰囲気。おもてなし部長は人なつこいわんちゃんの「杏」。とてもお利口でお客に寄り添ってくれる。 近くに星薬科大学など文教機関もあり海外からの教授も顔をだされ会話を愉しむこともできる。チーズケーキもオススメ。

火災予防と不燃化技術

気がつけば湿度計が40%を切る乾燥の季節となった。今年の火災予防週間の標語は「ひとつずつ いいね!で確認 火の用心」。 身近な家庭内やオフィスでもでコンセントが十分に差し込んでいない、たこ足配線、定格にあわない延長コードなどを見てぞっとすることはある。コードが長い場合に束ねて使用していることもある。熱をもっているケーブルを握ってギョッとしたこともある。

電気配線・設計・施工・メンテのプロによりなされたはずの首里城全焼の原因は電気系統のショートとのこと。 プロのはずなのでホント?と疑いは残るが、原因解析は専門家の方々にお任せして、判明しだい我々レベルで利用できる注意喚起をお願いしたい。

ここで、

材料屋からみれば、建造物の難燃化や不燃化処理してあれば、あれほどの規模に延焼することはなかったと考える。現在では木造の不燃化処理は可能である。製材をオートクレーブ(巨大が圧力窯)に入れてホウ酸化合物を圧入することが行われている。 金沢工大の露本研究室ではポリホウ酸ナトリウムを木材やポリスチレン、紙に塗布・圧入することで不燃化を達成しベンチャー起業している。そのほか、福井工大も類似開発、京都の企業は仏像の汚れ落とし業から木造建築の不燃処理に京大と組み不燃化処理をビジネスとしている。しかしながら、建築現場でカンナで削る作業が入ると厚み方向に不燃材が浸透しているのかが問題になる。

そこで表面加飾の漆自体の難燃・不燃化が必要となる。

漆の難燃化は電線ケーブルの難燃剤である水酸化アルミの粉末を配合する試みがあるようだが、恐らく40~60%配合する必要があるだろうから、あの光沢を出すのは厳しいのではないだろうか。この際、短時間で検討可能なハロゲン系難燃剤の適用を提案するのもありだと思われる。研究開発の時間が許されればリン酸エステル難燃剤、ポリリン酸アンモニウムのイットメッセンツ難燃処方が考えられる。これらは難燃剤。延焼時間稼ぎはできる。長期に亘って建築物が維持されるためには高分子量の難燃剤を漆と反応させることも考えられる。考えられる難燃剤として図の分子構造がある。この材料は単独でも透明で耐熱性があり、コーティイングなど種々の樹脂加工法が適用でき肉厚によっては不燃材ともなる面白い材料である。商品名は「SNOWIN」雪のように着火しないところから命名されている。なにか面白そう。

 

 

最後は何ごとも「地球温暖化説」を面白おかしく言う人がいるので、その人になりきり、無理を承知で珍説をあげると「電線ケーブルをかじる生物が温暖化で移動説」。筆者は若いころ通信ケーブルの材料開発に従事したことがある。通信ケーブルは国内だけでなく、海外にも敷設される。この海外での条件が、温度による劣化、紫外線による劣化などなど通常考えられる条件による劣化があり、当然のことながら材料に適用される。驚いたのは「ケーブル被覆材料のポリエチレンを喰う虫がいる!」 ゴキブリは日本のそれと違い巨大で集団で飛ぶと空が暗くなる程だと。蟻もアリンコなど可愛いものではなく、これもポリエチレン製ケーブル被覆に歯形を残す程の頑丈な歯をもっている。そこで、東南アジアへの輸出ケーブルには忌避剤が材料にコンパウンドしてある。実際に東南アジアの各種昆虫類による浸食テスト設備を電線・通信ケーブル製造会社は所有している。 首里城の延長コードに複数のショート痕が従来沖縄に棲息しない動物によるものだとしたら、設計基準を変更する必要がある。あくまでも珍説であるのでご注意。

少しありうる仮説は美徳節電。毎日ブレーカーを落として閉館し、毎日ブレーカーを入れて開館するとある。個別のスイッチをオフにして、最後にブレーカーを落とすのだろうが、そうでない場合は入れる度の起電は回路の疲労と関係しないのか?(衝撃電圧(サージ電圧)による絶縁破壊)。 ケーブル材料開発で寿命を規定するのは、n回テストした時の平均寿命ではなく、1回目で破壊するときの耐久時間を採用するというもの。確かに火災や通信事故は1回目が勝負になる。竣工以来1万回程度なので平均寿命としては考えられないが、n=1となると少しはチェックすることもあろうかと。

最近のスマホを充電すると「あなたの充電パターンから充電率80%にしておきます。」「明日の5時までに充電するようにします」の表示がでる。いずれ絶縁破壊センサーが開発されると建築・電力ケーブル寿命においてAI制御が可能になるかもしれない。

最後は標語のとおり、「ひとつずつ」には初期消火用のスプリンクラーや電気用消火剤(ハロゲンガス、炭酸ガス)などを砦として設備することは言うまでもない。家庭にある消火器の使用期限の確認はしよう。

都市魅力と経済性

奈良は京都に遷都する前は律令制度を確立した国家中心都市。いわずもがな東大寺、唐招提寺、法隆寺、斑鳩の里、春日神社、三輪山など史跡名勝に不足はない観光地である。日常の雑踏を抜け出し微笑みをたたえた仏像と相対しリフレッシュする人が増えているようだ。でも宿泊すると京都。ここが奈良の悩みである。京都には史跡名勝寺院の数・歴史の容量は圧倒している外に、重要なことは観光客の胃袋を満足させる「京料理」に独特文化、おもてなしが他とは違うところであろう。魅力パワーが違う。奈良にドリームランドがあったことを奈良の人さえ知らない。歴史建造物だけでなく遊びの要素も必要と為政者が考えたが長続きしなかった。規模・内容が市場とマッチングしなかった。今の関西の遊びは大阪ユニバーサルスタジオジャパン。 アクセスと遊びの規模と種類がポイント。東のデズニーランドと同様。

 横浜はどうか。浜が横に長いだけの漁村が突然の蒸気船。それ以来、開港160年と歴史は短いが日本の夜明けを迎えた都市であり、シルクを中心とする外国貿易拠点として繁栄した。外国船のメンテナンスを要請されてドッグを建設。修理から造船所に変貌し工業都市としても発展した。みなとみらいに停泊している日本丸はNo.1ドッグ。水を抜いたNo2ドッグは隣のランドマークに原型を留めている。 造船所は南に移転して跡地がみなとみらい。

 今は観光アイテムの一つとなっている。ドッグを利用したJazz演奏、ジャグジー活動の場所として人気スポットである。みなとみらい地区はオフィス街であるが、遊園地、大型ショップがあり、連なる赤煉瓦、山下公園も含めるとヨコハマを味わい、住みたい土地として人気が高い。

しかしながら、奈良同様に宿泊となると必ずしも横浜ではなく、特にインバウンド客は欧米の風景と似ているのが影響しているのか、一気に箱根に行ってしまう。観光の要素「非日常を味わう」には箱根の日本建築、温泉、日本食は魅力だ。富士山の近くにいる雰囲気もある。有名な中華街は日本人には人気だが中国からの訪問者はやはり箱根や買い物の東京に直行。 インバウンド客の通過点になっている横浜。

 大型客船ターミナルとして「大桟橋」、大黒桟橋があるが、新しいターミナルとして「ハンマーヘッド」が11月1日にオープン。ダイヤモンドプリンセスが第一号船舶として停泊した。 大黒桟橋は巨大船舶に加え満潮が重なるとベイブリッジを通過できない暫定的なもの。商業船舶用港湾。ハンマーヘッドは客船専用2番目のターミナル。

一般的には船舶が停泊しない時期は閑散としているのが通常であるが、ハンマーヘッドは地域住民が毎日のように買い物や食事ができる設備に変えている。日本初のオシャレなレストランがあるかと思えば、日本全国から人気のラーメン店を集合させるなど、幅広い人を対象としている。ハンマーヘッドは民間経営である点が大いに違うところである。単なる通過点の場所にさせない意気込みはうかがえる。

その見本はなんと、野毛地区が見本ではないかと筆者は思っている。

野毛地区は桜木町駅を夾んでみなとみらいの反対側。戦後闇市の跡で、数年前までは5000円あれば3軒はいけた超庶民的な風景があり、赤鉛筆と競馬新聞を手に昼から酒の臭いにむせぶところだった。

最近では代替わりとなり若者が経営者となると、立ち呑みからカフェテラスに、時々ジャズ演奏と変貌。雑然100%から50%となりオシャレ度が増した。だがチョイワルオヤジの雰囲気も残っている。この渾然たる雰囲気を求めて東京から来る客もいる。銀座・六本木では肩が凝るのであろう。今流行の言葉でいえば「身の丈にあった場所で飲み食いしてリラックス」も必要。

 とすれば、街の賑わい(もとより税金収入が基本だが)には、学びのアイテム、遊びのアイテム、胃袋の愉しみ、そして次はデズニーランドやユニバに相当する大型娯楽があればと考える為政者がいても不思議ではない。大型娯楽として候補に挙がっているのがIR。ギャンブルの弊害を心配する市民の声がある。しかしながら筆者の僅かな経験でいえば、海外研究者を集めての研究発表会をカリフォルニア・リノで開催され参加する機会があった。リノはラスベガスと並んでIRの街である。発表を終えた人々が軽く遊びながら友好を深めるには絶好の場所だったとの印象がある。小銭でも愉しく遊べることができ、その場所では厳めしい学者の顔が子供のように変化し、人柄を知ることができた。若い時の財産になっている。

 伊勢佐木町&本牧ブルース→元町・ハマトラファッション → アンパンマン・ピカチュウ→次のアイテムがIRなのか、それともヨコハマは時代に置いておかれるのか。市長が民間経営経験者だけに舵取りに注目される。

おっと!それならば我々の会社が現状から脱皮して新しい方向に前進していないと同様のことになる。他人ごとではないのだ。

東京モーターショーから

ビックサイト西、南棟および青海地区と別れてのモーターショー。やや不便だけど東京オリンピックの準備でビックサイトの東棟は利用できないので我慢。行った日は雨降りだったが、多くの人を集めていた。ざっくりとした印象では

*軽自動車の充実。

居住空間確保に天井を高くし、ステップが低いのでお年寄りでも乗り込みやすい。国内自動車の40%の分野を占める軽自動車。競争が激化。半自動運転機能など充実。200万円台も。

*超小型車の提案。

現在の道交法では認可外であるが、コミュニティを変える可能性がある。過去・幾度もコンセプトカーとして提案があったが、社会生活パターンが合っていなかった。災害などを契機にコンパクトシティ化になると、実現することを期待。かかる提案が日本メーカーでなくドイツからあるのは意外。

*電子・情報産業の缶詰

半自動運転、視野拡大(画像、ミリ波)、コネクト技術などが主座を占め、自動車メーカーはそのハコモノ生産の立場になった感あり。ドライバー情報(体つき、スケジュールから)乗り込む前からシートの位置や行く先ナビ(半自動)設定、その他コネクト。。。。。

ずっと以前であれば、自動車の売りはゼロヨン何秒などを謳っていたが、今は「カイテキ・楽々・安全」がキイワード。パーツメーカーや情報産業の開発成果の組み立て産業の一つが自動車と性格が変わった。その翌日にホンダ部品メーカーと日立合併が発表された。

*プレゼンテーション変化

完成車を展示+ステージショーの組み合わせは例年通り。だが、おや?と思ったのはトヨタ。トヨタのブースにはクルマ展示がない。ステージのみ。パフォーマンスが圧巻。Fun to drive から Play the futureへ。

パフォーマーのパルクール(アクロバチック、スタントマン的)。三代目J Soule Brothers似の雰囲気。ダンサーのウエアや小道具には音楽に合わせて変化するLEDパターン電飾。トヨタはEVに出遅れているのでは?とのイメージを払拭させているなぁと強い印象をもった。実に上手い。センスがある。ただ、クルマ展示は関係会社ブースで展示。レクサスは別棟でと抜け目がない。

*社会への提案(1) 日野自動車の試み。 バス運転手の体調不良やミスによる事故対策として、運転手の異常を乗客が検知した場合、スイッチを押せば、自動的に安全速度・安全位置に停車させる提案。

トラック配送は喫緊の課題であるが、これも日野から提案。3Dプリンターによるトラック・フラットフォーマーを イスラエル企業と日野チームが発表。 

この応用例として宅配自動ロボを提案した。 配達はドローンやロボットでなく、Face to Faceが嬉しいとして運転は自動だが、 個別配送については商品を配達人の後をロボットが着いていき届けるというもの。配達人がリタイアシニアや主婦の運動+小遣い稼ぎの一石二鳥。 何年後には実現するのだろう。 包装しなくてもトラック内で自動包装する仕掛けもコンセプト。

 

*社会への提案(2) ヤマハ車椅子。 車両乗り込みなど段差があっても移動可能な車椅子があればと思っていた。ヤマハではモーターインホイル+前輪形状工夫していた。実用化可能性あり。今後は乗る人の身体的不自由さなど考慮した装置を狙うとのこと。社会に出る機会が増えることは良い。これに大企業が取り組む姿勢が好ましい。

 

*材料の軽量化

セルロースナノファイバーを樹脂に配合して強度を高め、その結果、薄肉にする試作品が多く展示されていた。環境省の肝いりで補助金政策の結果である。課題はセルロースナノファイバーの価格、及び炭素繊維複合材の強度に比較すると低く、薄肉化の程度に差があること、耐熱性は連続使用温度が多分80℃程度なので高耐熱エンプラが使用される部品には適用できない。 今後の開発に期待。All-CFRPボディ(車重855kg)と勝負できるか。

 

 

 

 

 

*タイヤの軽量化と空力特性

ヨコハマゴムでは10kg/個のタイヤを5kgの試作品を発表。確かにボディの軽量化が進んでいるが、タイヤは残る課題。また、走行による抵抗減少としてタイヤの側面に特有の出っ張りを設け回転すると空気抵抗が小さくなるとの計算と風洞実験で確認。これも実用化すると面白い。

 

 

 

 

 

*配布パンフ変化

今までは豪華印刷のパンフが配布されていた。今回はQRコード印刷の名刺サイズの配布がほとんど。これも時代。

*説明員

質問に対して的確な回答ができる説明員の配置。業界情報からクルマの性能までプロとしての対応が心地良い。そんなブースが多かった。マネキン美人コンパニオンの写真撮影する人は少なくなった。消費者の意識が変化していることは確か。工業系高校から団体で来ている学生に聞いて見た「先生から注目点など指導がありましたか?」。答えは「何も聞いていません~」 なんと勿体ない。 折角のプロの説明員と積極的に関わることで本人も、結果として社会もの作りの 基盤ができるチャンスであるのに。

*海外企業

フランクフルト、上海規模に比べると小さくなった。だが、逆に欧州経済の凋落、中国と米国の関税戦争などから、軸足を日本に向け始めた企業が出たことが注目される。

糖尿病&腸内フローラ話題

医者と弁護士を友人にもつとなにかと便利とか。高校の同期会が東京であり京都から医者の同窓生が駆けつけてくれた。司会の粋な計らいで折角だから講演をお願いしたところ、堅い話題ではなく、簡単なクイズ形式で○×をつけて解説するパターンで約30分。○×とはいえ学生時代の試験雰囲気をチョッピリ味わいながら和気藹々。高齢になると25%は罹病する糖尿病について13問。学生時代に先生の一ひねりした問題に往生したことを反映して、設問も一ひねり。うっかり引っかかるような設問に思わず笑い。さて折角だから著作権は同期のよしみで勘弁してもらい幾つか紹介する。

  • A男:糖尿病って遺伝だよね。B子;それは小さいときに発症する1型糖尿病だね
  • A男:やせと肥満で糖尿病に違いある?。B子:インスリンが出なくなるから同じ
  • A男:治療は同じようなものか? B子:インスリン分泌促進薬を使うのじゃない?
  • B子:肥満の人が治療したら痩せるのか? A男:血糖値が下がるので体重は減る

答えは××××

がイントロで、食事や運動に関する情報、腸内フローラの重要性など講演。とりあえずの乾杯をしてからの講演であったが、参加者から活発な質問があり盛り上がり。それを見越して講演者は補習のための資料を用意。最近では話題になり始めたフレイル、サルコペニアなども資料で紹介、日頃の生活習慣に関するアドバイスがあった。

ここで、糖尿病から一旦離れて、腸内フローラについて先月東京農工大の木村教授を中心とする研究チームが食用油と腸内細菌作用について有意義な研究成果を発表していた。食事に利用する食用油だけに気になってメモをしておいた。

テレビや医薬・健康食品メーカーのCMなどでお馴染みのオメガ不飽和脂肪酸。ω3は末端から炭素数を数えて3番目に不飽和結合(二重結合)を有する不飽和脂肪酸でナッツ油、リノレイン酸、DHAなど。ω6は炭素数6番目に二重結合の不飽和脂肪酸で菜種油(キャノラー油)、サラダ油(菜種・大豆など混合油)で日頃の食生活では圧倒的にω6を摂ることが多い。 ω3とω6の摂取バランスが崩れω6リッチになると組織炎症が起こることをマウス実験で確認されたとのこと。

文献のタイトルは「腸内細菌は食用油に含まれる多価不飽和脂肪酸を代謝することにより宿主の肥満を防ぐことを解明」 (日本の研究.com)(Nature Communication9月号掲載予定)

論文 Gut microbiota confers host resistance to obesity by metabolizing dietary polyunsaturated fatty acids

【要旨抜粋転載;腸内細菌が代謝により多価不飽和脂肪酸を(HYA:10-hydroxy-cis-12-octadecenoic acid)など新たな脂肪酸に変化させることで宿主のエネルギー代謝調節に関与し、食事によって誘導さえる肥満を改善する。】

腸内細菌が減少すると、この作用も制限され組織炎症が発症するとのことで、腸内細菌の量を調べると炎症すると減少することが認められるとのこと。

我々はお通じ改善意識でヨーグルトを摂ることが多いが、このメカニズムがマウスから人間に適用されるとそれ以上の価値になるだろう。今までの腸内フローラについて一般向けには善玉菌だの、悪玉菌だの、日和見菌だの分かったような、わからないような曖昧な説明ではなく、専門研究者からの明確にして簡潔な説明を期待したい。知識が曖昧だと過剰反応してしてあらぬ方向に引っ張られることは、最近の環境レジ袋有料化でもみるように木をみて森を見ず的な危険性がある。

腸内フローラの作用について、今回の発表のようなナルホドと納得する基礎研究は重要である。我々は理解した上で毎日の食生活で腸内フローラの栄養源にまで配慮しているかどうかを考え、またそれが食物繊維だとしたら最適化につながるために何ができるか。ナノテクノロジーが専門の化学者としても出番があるのではないかと考える。

この段階まで書いてきて、ふと、気がついたことがある。それはフレイルだとかサルコペニアだとか身体の劣化について定義して老人化の判断としている。でも、法人という「人」にもあてはまるのではないかと。そこでフレイルの5条件(3つ以上あればフレイル判定)を記載すると

(かっこ内は企業法人への読み替え)

  • 体重減少     (現業ビジネスがピークを越えて下り坂)
  • 主観的疲労感  (経営層の改善意識が現場と合わず空回りしての徒労感)
  • 活動量の減少  (営業の活動がルーチン。拡大のための活動をしていない)
  • 身体能力の減弱 (キャッシュフローが回らない))
  • 筋力(握力)の低下 (リストラなどカンフル剤は長期的に会社体力が減退する)

因みにサルコペニアの条件では歩行速度が≦80cm/秒であるが、スピード経営しないと市場から見放される。

まして小判やお仕立て券を貰って平気でいられるような会社は人工透析が必要だ。

台風19号と河川工事

台風19号の被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。千曲川といえば穏やかな風景を思いますが、荒れ狂う濁流が堤防を破壊し氾濫するとは予想外のことでした。千葉、福島、宮城におかれては15号による被害の後片付けや修理も適わぬうちのダブルパンチには体力・気力の限界であろうと思います。

その一方で東京では地下神殿と称する巨大貯水構造体が機能したのであろうか水害の報告がなかった。例えば板橋区と和光市の境界を流れる白子川は過去何回も水害を出していたが、成増に3カ所の地下貯水構造体(トータル48万m3)を建設してあるから以前より安心だとの声があった。 東京には地下鉄が階層構造のクロス状態で走行している、最下層のホームから5階~6階で地上にでる駅もある。これらが冠水したら長期の都市機能が麻痺する。石原都政において地下神殿建設した。(トータル200万m3)、田中長野知事はダム無し宣言した。行政は結果責任であるだけに答えは明らかである。

ダムの必要性で議論があった八ッ場ダム(利根川流域)。貯水試験の準備中にたちまち豪雨で設定水位になったとの報道を受け、ダムが有効だったとの歓迎の声が多い。一方、ダムが無くても利根川では僅か17cmしか水位が上がらない筈だから不要だとの声もある。どのような計算か詳細知らないが、下流流域の居住者の精神的圧迫度は圧倒的に違うと思われる。

平成27年の鬼怒川氾濫を思い出す。盛岡を夕刻に出発して東京に戻る予定で東北自動車を走行していると、小雨から強雨に変わり、栃木インターから先は崖崩れで通行止め。高速を降りたものの国道も通行止め。夜間で視界不良の中、消防・地元自警団の方々が辻々で「この道は危ない」と教えてくれた。結局、ナビにない農道を“脳内ジャイロ”で地図を頭に描いて、この方向に行けば館林の筈だ!と複数の農道選びながら走行した。抜けて東京に戻ったとき鬼怒川が氾濫し常総市が浸水したことを知った。多分走行中の河川の水位は越水するほどではなかったが、精神的な圧迫を経験した。ダムは警戒警報、避難勧告に対して余裕をもって対応できることでも重要である。机の上の計算ではなく、住民の声を吸い上げることも必要であろう。ビジネスも同じである。

新横浜の日産スタジアムでは日本―スコットランドのラグビーの試合開催が台風で懸念された。試合が行われないと引き分けで自動的にスコットランドは敗退するとあって、スコットランドとして日程や場所を変更してでも開催を要望した。要望すること自体がルール違反ではあるが、スコットランドの関係者も経験をしたことのない豪雨となれば、試合開催は無理と判断したのにも同情する。自動で予選通過できる日本ですら喜んではいなかった。実際は見事に会場が整備され、ラグビーを楽しむことができた。

筆者は正直なところ心配半分・半分できるだろうと思っていた。心配というのは日産スタジアムのある新横浜・小机地区は暴れ川の鶴見川により水害を度々だしていた地域である。 (図:日産スタジアム付近のハザードマップ)

隣を流れる多摩川について今回も氾濫・堤防決壊が放映されている。その鶴見川なので暴れても不思議ではない。が、しかし安心材料として日産スタジアムを含む地区は巨大な遊水池設備ができており、日産スタジアムの地下及び1階は巨大貯水構造になっている。即ち、芝生で覆われたグラウンドは2階の屋上にあたる。ラグビー選手が足下を取られることなくプレーでき、観衆は凄い試合展開に興奮に沸いた。地下に溜まっているであろう水もその観衆の歓喜の声で振動し祝福していたであろう。勿論、グラウンド整備に携わった方々の努力にも感謝。

日本は台風銀座にあたり、急峻な山から海までの距離が短い地形を踏まえるとダムの設置や河川改修工事費が高くなることは仕方がないが、安心・命との引き換えならば納得だ。景観に拘るあまり大迷惑をかけた事例が今回もあった。

堤防の材質としては土砂盛土は容易に崩される。さりとてコンクリートも案外多孔質で長時間の圧力がかかると水は浸透する。もとよりコンクリートを混和するときに界面活性剤を配合することがある。生コンの流動性改良である。このことも水と馴染みが良いので水は浸透し易くなる。なので、コストは高くなるが、撥水性のある樹脂をセメントの親和性のある改質処理をして配合するのもありだと思われる。コンクリート建造物にはポリビニルアルコール繊維やポリプロピレン繊維がコンクリートの靱性を高めるために配合する事例があるが、河川護岸に利用することもあろうかと思う。

また堤防の形状は越水した濁流は恐らく反対側で渦巻き流により堤防の足下から中盤を崩す作用をするので、スーパー堤防が提案されているが裾が長いので適用は容易でない。当然ながら航空機、車両などの航空力学をも参考に計算された形状だろうが、魚・鳥や虫の自然生物の形状にヒントがあるのかも知れない。新幹線の先頭車両をカモノハシを参考にしたが、それも近々引退し、次の形に移行しているように常に見直しがあるように。

治水は文字通り河川をおさめる意であるが、「治」には「先」の意味もあると見たことがある。(素人解釈だが)先憂後楽にも通じるのだろう。