テスラモーターの総資産がトヨタを越えた。ホンダがEV車を10月から本格発売などEVを巡る情報が活発化している。欧州ではEV車割合いに応じて会社への課税が変わることもあり、ホンダは採算度外視して発売と発表している。多少、今後のクルマへ搭載予定の機能開発予算を全部当該機種に込み込みさせたことによる採算問題であるので、発表については多少割り引いて聴く必要がありそうだ。でも軽並ボディサイズで450万円。庶民には高い印象だ。サイドミラーがカメラ、インパネには5つの画面がずらっと並び音楽~ナビなど個々にハンドリングできるとあって、ただの小型車ではなさそうだ。1回の充電で280kmでは遠出は厳しいが街中では十分以上に利用できるのは確かとのメーカーの談。しかしEV経験者によると①旅館に電源スタンドの有無を電話する手間 ②上り坂ではドキドキしながらの運転とコリゴリとの声も聞こえてくる。これらの風景は今後変化すると思われるが購入では考慮のひとつの要因である。
一方で、エンジン車やハイブリッドに代わって全部EV車になったら、この電源は再生エネルギーでは圧倒的に足らないことは、このブログで何度も記載した。夜間にEV車に充電するのが普通なので太陽光発電を蓄電しておくシステムが必要だ。
リチウム蓄電池やフライングホイールでのエネルギー保存はコストや規模の面で全て解決とは行かないようだ。NEDOと早稲田大学など共同体は静岡に圧縮空気の形で風力発電の余剰電力を蓄える実証試験を実施している。(写真)圧縮空気エネルギー貯蔵(CAES:Compressed Air Energy Storage)システム。
太陽光発電の蓄電方式については別のプロセスが検討が進んでいるとの情報もある。こちらも目が離せない。再生効率80%との報告がある。

そんな時に、そおっと静かに発表されたニュースがある。それは日本の森林は従来公表してきた森林量より約2倍多いとの調査報告書である。えっと驚いた。森林炭素量が多いということは炭酸ガス吸収量も多いことを意味する。
自国で発生した炭酸ガスは森林で吸収される。今まで日本は炭酸ガス排出量に見合うために、カーボンクレジットを余剰国から購入してきた。森林吸収量との差し引き計算が違っていたとなると実に勿体ないことをしていたのか。
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雑誌名:「Scientific Reports」(2020年5月出版)
論文タイトル: Carbon stock in Japanese forests has been greatly underestimated
著者: Tomohiro Egusa*, Tomo’omi Kumagai, and Norihiko Shiraishi *Corresponding author
ポイント
- 森林の炭素貯留量と炭素吸収速度を正確に知ることは、地球温暖化の抑制にも関係して、森林生産計画の策定に重大な意味を持ちます。
- 近年整備が進んできた日本全国に渡る15000点に近い毎木調査(注1)点の結果を、これまで日本の森林蓄積量を評価してきた収穫表(注2)による結果と比較しました。
- 新しく算出された森林炭素蓄積量・炭素吸収速度は、炭素換算で16憶トン・4850万トン毎年となり、これまで発表され正しいと信じられていた値の、それぞれ1.72倍・2.44倍となりました。これら新しい値は、我が国のこれからの森林管理政策に多大の影響を及ぼすでしょう。
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こうなると、EVでなければならないと主張する国の森林はどのような状況なのか、調査報告書が6月に公開されたので、一部を引用する。

この図で十分な森林を有している先進国は日本だけ。世界中のどこでも走る車なら炭酸ガス吸収能がない地域としてEVが重要かもしれないが、こと日本では本当にそうなの?と疑問の声が聞こえそうだ。森林関係についてど素人だけに素朴な疑問である。


参加者はドラムの叩き方を学ぶのではなく、自由にリズムを演奏し、自分の演奏を作ったり、他の人の演奏を聴いたりする体験を楽しむために参加。





自動車材料でプロピレンの需要が多い場合、自動的にエチレンも増産することになる。逆に言えばレジ袋のポリエチレンを削減しようとすると自動車材料がショートすることになる。大手化学会社では分解触媒の開発により比率を変える試みは継続しているが、実際は大がかりな投資が必要であり、そう簡単にはいかない模様だ。食品容器にはPETやPS(ポリスチレン)もある。これらの主原料は芳香族の誘導体である。芳香族の樹脂は耐熱性があり金属にとって変わる機能があり、自動車の軽量化による燃費向上やハイブリッド、EV車の機構部品向けに貢献している。では、芳香族誘導体の需要が増えたから、どうするか、既にお分かりのように全体のナフサ分解生産を上げる。でもその時にエチレンやPET、PSも増えるのだ。石油コンビナートは超微妙な匙加減に依存している。炭素数4は自動車タイヤの原料。タイヤ増産するとエチレンも増産との関係にある。
全体が幸せに調和するには、エチレンを大量に使用する用途を見つけ、それが、環境にとっても有益であることが極めて重要である。 その候補の一つがパイプ。 地盤が軟弱で地震があっても変形に耐えられ、酸化防止剤など配合しなくても寿命が長い衛生的なポリエチレンパイプを促進する施策を展開すべきである。
水はご承知のように1気圧100℃で液体から水蒸気になる。超々高圧の35MPaで700℃の条件では気体のようで気体でなく、液体のようで液体ではない“臨界状態”になる。これをタービン室に誘導してタービンを回転させることで、入力エネルギーに対して48%前後の効率で発電ができる仕組みである。従来に比較して圧倒的である。 ここでは日本の材料メーカーのチカラが設計を支えていることが分かる。




