BLOG

身近なAI、DX

ビックサイトでAI,DXを中心にした展示会が開催された(4月6日〜8日)。縁がないなぁと思いつつ東京都産業技術研究センターで打ち合わせの後に立ち寄った。

会場は芋の子を洗うような大混雑に、AI、DXを縁遠いと考えるようでは時代遅れとレッテル貼られそうだと気がついた。名前を知っている会社は少なく、多くのベンチャー企業が軒を連ねて呼び込みの連呼・パンフ・販促品渡しと賑やかなこと。RPA・RPA・RPA・DX・DX・RPAとお祭り囃子のごとく。

東大西垣名誉教授の言われる「うわついたAIブーム」の雰囲気。久々に戻ってきた活気だからまぁいいか。AIといえば、顔認証による改札かな?それとも自動運転、医療関係の画像解析診断、翻訳などの深層機械学習だろうとの予想は綺麗に裏切られた。

AIで目立ったのはチャットボット。確かに身近なAI。従来であれば0120の電話で始まるコールセンターを呼び出し、#ボタンを押して目的の問い合わせ箇所につながる。だが、後でかけ直して下さいと機械音声。この繰り返しで疲れること度々あった。

チャットポットであれば、あやふやな問いかけでも大凡の答えを直ぐに返してくる。以前の機械学習では“あやふや”は拒絶され完全一致検索だった。たが今はそれが解消されている。今はそれがどうした?と不思議がる方が不思議なほどに進歩している。管理する方は何の質問・問い合わせが多いのか、その時間帯は、回答への満足度などチェックすることができ、改善点につながる。もとより窓口業務の合理化が大きい。問い合わせる方の疲労感も低減する。HPの問い合わせコーナーから投稿しても返信がない企業もあるだけにこれは良い。

ただ、問い合わせを予想して回答をあらかじめ作成しておく必要があるのは当然で、異なる問い合わせがあれば学習して追加しておく作業が必要だ。実はここが肝心なところ。冗談でチャットポットの説明員に「貴社には○○は何人いますか?」と質問があったら、どうするのか?」と聞いた。答えは「経年変化する人もしない人もいます。する場合は補充採用します」と。お見事!(注○○のところは読者の方が埋めて下さい)。

不真面目ついでにもう一件。部下の報告書を上司が添削するソフトの紹介がありDXだという。どこかオカシイ! 上司の時間を部下の添削に使うより、そのような人を採用するなと言いたいところだ。

だが、現実にはそんなレベルになっていると教えてくれたブースだった。筆者が入社したとき目撃したのは先輩社員が室長に書類を提出。すると室長は何も言わずに紙飛行機を作って窓から飛ばした。今ではパワハラとして訴えられるだろうが、あの時は身が引き締まる思いをした。上司による添削より自己更新が好ましい。

真面目な話をすると、これから電子契約が増加する。筆者も契約書の形式をどうするか問い合わせがあって、申し訳ないが紙媒体でお願いした。現在で3%前後の普及率なのだが、いつまでも紙媒体は許されないだろう。その時も含めてセキュリティが担保される必要がある。さすがにセキュリティとなると、国全体の安全問題もあるだけにしかるべき大企業の出番となる。セキュリティ会社のブースには大勢が押しかけてはいないが、説明を聞いて基本の基で支えていることに安心をした。

命に関わるAIと言えば医療分野における画像解析である。これについて国立がん研究センターの浜本氏が総説を発表されている。(アレルギー71(2) 107-111 2022令4)を参照されたい。AIの歴史に始まって医療分野の現状と将来に向けた戦略を述べられている。

筆者がなるほど納得したのは機械学習の使い分け(4パターン)である “教師あり学習” (回帰、分類)“教師なし学習” (クラスタリング次元圧縮) “半教師あり学習”(クラスタリング分類) “強化学習” (最適化)。文献のコピペでは詳細が判読しないところがあるので是非本文をお読み下さい。この文献の最後に薬事で承認されているAI搭載医療機器・プログラムがある。日本が誇れる実力を示している。

ところで、自宅近くのマンションの一角にウクライナ国旗がはためいている。避難された人だろうか支援者だろうか。あの惨状は筆者の資料作成作業にも影響している。例えばパワーポイントで資料作成ではBrand Color番号を探したり、ひまわりを想起するBGMをかけたり。この文作成においてはマッコイ・タイナーや田辺らのT-SAXと数原のフリューゲルフォンによる“ひまわり”をループしながら書いている。広いウクライナをひまわりが埋め尽くされた映画の風景を想起させる。戦争で引き裂かれた夫婦を描いた。

それが今、映画よりも悲惨な状況になっている。過去の戦争・争いの結果において人間が成長したであろうか、そうでないとするならば本来あるべきAIのソリューションは完全No! だ。分類で言えば “ありとあらゆる数多の過去の教師ありの学習”だから。

顧問のお手本

人事異動のシーズン。めでたく役員を卒業してあがりポストの顧問に就任される人。お疲れ様でした。俯瞰的な立場からのアドバイスを適宜する、でも出しゃばらないようにと。一方で現役時代より実力バージョンアップして本当に頼りにされている顧問がおられる。今回はこの人にスポットライトを当てる。皆さんの周りにもきっとおられるはずだ。

筆者が出入りしている企業の一つに中規模製造会社がある。国内外に複数事業所を持って手広く事業をされている。社長の懐刀で働いている方は80歳の顧問。背筋がスッと伸びた姿勢と張りのある顔に加え人当たりも良く若い社員からも慕われている。今般、ある案件で某都市に事業所を設置し事業展開をすることになった。その手続はこの顧問。補助金申請にあたって約50ページに及ぶ書類をパソコン駆使して3日で仕上げたのもこの顧問。いやはや若輩の筆者には到底できない仕上がりに驚いた。本来は次期社運を担う若手中堅がすべきだ。しかし日本の企業はおおよそどこもリーマンショック、グローバル化による海外拠点、そこに来てコロナショック、社員には手厚いベースアップもしないといけないとあって要員についてはギリギリのところで踏ん張っているのが実情。そこで非定常の飛び込み案件は時間が勝負のところがあるだけに、即行性のある顧問が代行して対応する。有能な顧問であれば、“非定常な瞬間”が次々と来るたびに対応することから定年を遙かに超えて「終身顧問」のようになっている。

さすがにプロジェクトが重なると特定顧問に集中するのはまずいとあって社員募集をかけているが、タスキに帯だという。そうかも知れない。有名企業で役職経験者であってもスキルの幅は非常に狭い。貫禄はあるが腰が重い。あれこれ異業種に対応するには一からの勉強とあって速攻戦力にはならない。むしろ役員にはならなかったが、地上の星として何でもござれ的にアイテムをこなしてきた人材はどこでも、いつまでも活躍できる。でもこのような人材は目立たないし、たまたま見つけた企業は離さない。

長年の経験はこの企業に新規案件を持ち込む人の人物査定を通じて怪しい案件を排除することにも活かされている。決して守りに入ってはいない。理由を聞いた。元々は金融商品営業マンだとのこと。世間の多種多様の人と交流してきて得た何かが基本にあると納得した。持ち込まれる案件も元を正せば取り扱う会社及び人だから過去の営業で得たセンスでフレキシブルに対応できるのだと。てっきり製造現場から叩き上げた人だと勘違いをしていたのを心地よく裏切られた。そして改めて凄い人だと感心。だが、時折筆者にあるべき顧問はどうなんだろうかと相談をされる。自戒・反省・そして向上したいとの気持ちを持ち続けるには年齢は関係がない。

ある日、当方が無理難題をこの会社にお願いすることになった。社長と顧問はその場で了解し、即あれこれ指示を出された。そのスピード感に驚いた。一般にはこちらが稟議書を作成しプレゼンをし、採算面を厳しく問われ、そしてご判断を頂くのが普通。

ビジネスであれば当然の見返りを計算し社業にどれだけのメリット、デメリットかを判断するのが通常だが、この案件については伸びる、伸びないは別の尺度で見ていることに気がついた。この案件に乗るのなら応援しようではないか、例え見返りが小さくても、それでいいではないか。今まで経験しなかったことが会得できる。社員にとっても良い機会だろうとの判断をされたと推察した。 社長も顧問も正に「粋」「鯔背;いなせ」な男の見本のようだ。今の日本に忘れかけている言葉を思い出させて頂いた。短期株主還元ありきのグローバル化で抜本的基本技術に取り組まなくなった日本。「粋でいなせな男気」を見せてほしい。今は女性に見ることが多いようだが、それも大いによし。突き上げるエネルギーがあれば。

 

太陽光発電は砂漠or宇宙?

今、東京電力の火力発電2基が地震による影響で停止している。節電の呼びかけに協力している。太陽光発電や風力発電はいざという時のベース電源になり得ないこと、原電を停止したことが問題と明らかになった。夜は除いて常時太陽光を受けている砂漠に設置したらどうかとの考えがあり、太陽光パネル生産の中国もサハラ砂漠に敷き詰めれば地球で消費される電力の4倍は賄えると主張している。

送電ロス、電力を政治的理由で人質にされることから現実ではない。果たして、太陽光発電パネルをサハラ砂漠に敷き詰めたらどうなるのか? 雨が降りやすくなるので砂漠の緑化にも繋がる。とても良いではないか。と思いきやサバクトビバッタにとっても大繁殖環境になると警告している学者がおられる

サバクトビバッタ大発生は2019~2020に中東で発生し農作物を食い尽くしインドまで到達。いずれヒマラヤ越えして中国まで到達するだろうと報道されていた。生物学者の前野浩太郎氏によれば砂漠ではサバクトビバッタは少数が分散して生息しているが、まれに雨がふり植物が生育すると、バッタの生殖(数の増加、生育までの時間短縮)及び天敵がいないことで一気に大発生するとのこと。空を覆い昼なのに暗い空の映像を見た。サバクトビバッタは変温昆虫なので、天候でバッタの体温と同じゾーンを移動するとのこと。それを追いかければ、ある気象変動と紐付けできるのではと考えたのは気象学者でスーパーコンピュータを駆使して気象変動を研究している土井氏。スパコンでの予想とバッタの実際の行動と紐付けすることでスパコンに投入する数値、数式の改良を図っている。

砂漠での太陽光発電がダメとなれば・・・・宇宙での太陽光発電だ!と叫んだかどうか知らないが宇宙での発電は確かに検討されている。

記憶が曖昧であるが、2010年ごろ福井大学の展示ブースにて宇宙で太陽光発電をし、レーザーで地上に送電のプロジェクトをJAXAと共同開発し、敦賀を受電地域として検討していることをお聞きした。うろ覚えなので間違いがあれば訂正願いたい。

昨年末に横浜パシフィコで開催されたマイクロ波利用技術展では京都大学がマイクロ波ワイヤレス電力伝送技術の可能性として、現在は気球から地上への伝送の実験を兵庫で実験をされていることを知った。2015年から本格的プロジェクトを立ち上げたとのこと。やがて宇宙太陽光発電システムを実用化したいとのこと。目処はいつになるかは現段階では言い切れないようだが2050年ごろのようだ。 敦賀も丹後にしても人は生活している。新幹線が通過する地域は特に影響を考慮する必要がある。日本には人が住まない島が多いので、そこにターゲット拠点を置くこともできる

地上が太陽光パネルで覆われ農業食料不足、異常気象に影響するよりは宇宙発電は優れているだろう。太陽は核融合により熱・光を発生している。地上での核融合発電も進んできている。太陽は水素の核融合、地上では太陽のような重力で閉じ込めることはできないので、三重水素、重水素の水素同位体を磁力やレーザーで閉じ込めて1億℃以上を発生させる。宇宙と地上での競争は興味深い。どちらも早くできないか。待ち遠しい。日本はフランスを中心とするEU諸国との共同研究を進めており、頼もしいリーダーである。これにこそ大型予算をお願いしたい。

象・シロツメクサに見る異変

たまには部屋の整理でもするかとして溜め込んだ本のページをめくれば、驚きの記事があった。「密猟がアフリカ象の牙にもたらした遺伝子的変化」nature digest 12月号(2021)。牙は歯の一部だけに見逃せない記事だ。長文だが抜粋。

「モザンビークで1977-1992年に起こった内戦では象牙取引が資金源とあって、ゴロンゴーザ国立公園には2,500頭を上回るアフリカ象が生息していたが密猟に伴い90%以上減少し2000年代前半には約200頭になった。」「牙なしの形質を持つ個体は、成長しても牙が生えないので密猟の標的にはならない。」牙なし雌の割合は内戦前18.5%に対して内戦後に生まれた91頭の雌では33%に増えていた」。「研究チームでのゲノムを解読してX染色体上に見られる差異を調べ、最近働いたと見られる選択の証拠を探し、その結果、候補遺伝子としてAMELXとMEP1aの2つが見出された。AMELXについてはヒトで上顎側切歯の形成不全などのX連鎖性遺伝性疾患と関連付けられている」

人間を含む動物の進化・退化は何万年を経て進むものと教えられていただけに、衝撃の記事だ。牙なし雌から生まれた牙なし、牙ありは50:50だとしても遺伝子も牙なしに傾いているのか。1977年からだとしても僅か45年程度でこの大きな変化。

仲間の像、配偶像が銃弾で倒れ牙を取られる様を見てどれだけの涙を流したであろう。象牙取引はワシントン条約で禁止になった。当時勤務していた樹脂研究センターに印鑑業者やピアノ鍵盤製造業者から象牙代替材料の問い合わせがあった。象牙の構造は非常に複雑であり同一性能は無理だったが近い物性の樹脂複合体を提案した。それを思い出しながら記事を読んだ。

元に戻り、象の牙は土を掘って植物の根を食べ、樹木の皮を剥いで恐らく食用セルロースを摂るためにはえている。牙がないと木の実や地表の草が餌になる。結果として景色が変わる。象の鼻は高いところにある木の実を取るためにキリンに負けまいと長くなるかも知れないと妄想するのは良いが、人間の振る舞いで動物に悪い影響を与えるとブーメランのように人間が困ることはある。困って初めて気が付くのが通常だけに象牙の記事は筆者の鈍感な脳にも響いた。

一方で、北海道大学北方生物圏フィールド科学センターの内海俊介准教授らは5 大陸・26 ケ国・160 都市で,都市環境と約 11 万個体のシロツメクサを分析した結果を報告。シロツメクサは,植食者への防衛や乾燥ストレス耐性にシアン化水素を放出するのに対して都市でこの性質が喪失していく進化が起きていることを発表(2022 年 3 月 18 日SCIENCE 誌)

シロツメクサという身近で世界中に存在する植物から,人々の暮らす都市が生命の進化のありかたを変える決定的な証拠が得られたと報告している。

この場合のDNAは都会によらず変化していないとのこと。世界の都市化の速度に合わせて、必要でないと体内で防御物質は生産しない。人間にとってシロツメクサの事例は何を暗示しているのだろうか。人工的な舗装道路、街路樹、公園など特定の場所にしか緑がなく、それも一律の同じ種類の樹木。多様性の昆虫からシングル種が生息する。そんな環境ストレス社会に晒されていては、身体の方が変化しない方が不思議だ。

筆者の具体的に困ったことは人の名前が出てこない。パソコンやスマホがある時代だから記憶しておく能力は徐々に減少+加齢による脳細胞の劣化。これがさらに進むと100年後に生まれてくる人間の脳は空っぽでも問題がなく、クラウドからダウンロードすれば良いとなるであろう。複数の業種で天才を発揮したダヴィンチ、将棋天才藤井さんの脳情報も高額だがDLできるかもしれない。外国語は全く問題ない。今のスマホでも通話と同時に文字起こしができ、翻訳もしてくれる。選民主義、ロボットに対して本来ありうる人間性は遠くへ。そんな未来を見たいか? 元カノの家に入り込み家族ごと殲滅するような脳情報はアンインストールしないといけない。などなど考えているといつまで経っても部屋の片付けが終わらない。いいではないか人間だもの?となんだか聞いたことのあるフレーズ。

ロボット展より

3月9日から12日までビックサイトでロボット展が開催。通常展示会は水曜日〜金曜日が定番になっていたが、今回は土曜までの4日間、ビックサイトの東館全部、西館一部と殆どビックサイトフル稼働状態。それだけ日本のお家芸が少なく、頼れるのはロボットだけになってしまったのかも知れない。DXと相まって、多種多様のロボットが展示されていた。

例えば従来のパーツピックアップも3次元ピックアップと変化。バラバラの部品も方向を整えてピックアップするなど人間では手首の回転が無茶でもロボットは自由に動く。今までは人間が勝っていたのは目視作業であったが、これもカメラの進歩で難なくこなしていく。値段を聞いてみた。説明員は躊躇して800万円と答えた。エッ安いですね〜と言えば説明員もエッ?安いですか?高いと言われると思ったと。安い根拠は250日24時間1年間稼働したら時間給1,300円。6年間無修理で働いたら時間給220円。この作業は人間にはできない。

ファミレスでの配膳もロボット化してきたのはご承知の通り。原料や複数の作業工程品の移動に利用されているものの応用に過ぎないが、面白いのはマネキンを外装とし、衣装を着せることで親近感を持たせている。機械でありながら機械と人間の間を埋めようとの方向にきた。TV番組「新婚さんいらっしゃ〜い」のスポンサーであるロマン吉忠(現)吉忠マネキン社がブースを持って他のロボットメーカーと協業しているのは納得した。マネキンの製造も3Dプリンター(FDM)もなるほど。京都梅津の老舗企業であるが、情報はやはり東京と進出を決めたとのこと。でも京都らしさを活かして日本舞踊を妖艶にこなす舞妓ロボットにも少し期待。花代は?と余計な妄想。

川崎重工のブースは圧巻。他を圧倒していた。手術ロボットが2回目の公開とあって人気を博していた。泌尿器科(前立腺癌、膀胱、子宮など)に関わる手術としては先行して米国ダヴィンチが4000台もの実績があり、基本特許が切れたものの関連特許が網の目のようにあって追随を許さなかった。それをクリヤーしての病院での採用が出始めたのは賞賛に値する。医者は患者より距離を置いた画面をみながら操作ステックを動かす。

この作業を見ながら、医術と工学とは似ているところがあるぞと感じた。疾患部の有無、検出は不良品を検出する工程、手術はそれをメンテか部品やソフト置き換え、そしてMR、CTの検査に対して製品品質検査を受け世の中に出す。同じではないか。さすれば将来は・・・・とこれもよからぬ妄想を。最近の医者は患者の様子を見ないで検査データーばかりに見ているとの評がある。いずれ顔の色相変化などロボットが検出して肝臓、腎臓などの疾患を見破ることも出てくるかも知れない。さて医者はどうする?

昨日、とある企業でモーターの巻き線の話を聞いた。それはロボットで巻くとテンションが一定なのはいいが、爪痕?がどうしても残る。平たく巻くばかりでなく、徐々に傾斜をつけて巻くことがある。これがロボットではできない。巻く速度を聞いて驚いた。ロボットより速いのだ。(但し女性が終日ペースを崩さないのに対して、男性は気分のムラがあり事実上ダメ)とのこと。いずれはロボット化するだろうが、特殊分野ではまだ人間の方が勝ることもある。

ビックサイト全館フル展示なのでここに全てを記載することは無理がある。なかには超巨大なロボットが展示。いずれくる建設労働むけだろう。でもいずれに共通していることはハードは得意な日本であるが、いつものことながら制御ソフトは遅れているようだ。

 

生まれながらにしてコンピューターと違和感がないような世代に期待せざるを得ない。そんな中、オモチャロボットながらバク転をしたり、踊ったりするおもちゃロボットを展示。その場合、振り付けするのは手元にあるiPadにバク転の区分、手を上げる区分などのユニットを画面にスクロールして組み合わせてGoボタンを押すと合成されたプログラミングで動く仕組み。これだと幼児から親近感を持ってプログラミング当然の世代が育成されると期待が持てる。

 

 

 

 

 

 

では購買力がありながらロボットに距離感をもつ大人向けにはどうか? それに答えたのがエプソンのブース。カルテットの楽器をプログラミングの図表をロボットが押せば4つの楽器を持った4ロボットがメロディを奏でるもの。

広い会場からこのブースが気になったかと言えば、奏でる和音は不協和音に近いもので、誰だこのヘタッピーはとブースに引き寄せられたのだ。そこで気がついた人間のそれもプロが奏でるには隣のリード・リズム、転調を聞き取り、あわせているのではないだろうか。観客の反応を見ながら変えることもライブではこなしている。上述のロボット日本舞踊然り芸術はロボットでは追いつけない職業の一つだろう。小説家、歌人など文筆家も心情を表現するにはやはり生身の人間。ロボットやAIで可能である現場を見ると逆に、その世界で生き残る職種がわかる。当然と言えばそうだが可視化できる展示会は便利だ。

確定申告

国民三大義務の一つ「納税の義務」。2月16日〜3月15日にかけて確定申告の季節。いつもながら慣れないことをするのは気が重い。サラリーマンは年末調整で保険などの書類を会社に出すだけで還付金をもらう手続きだと思っている人もいるが、毎月会社が納税しているので意識が薄い。精々給与明細書を見て取られているなぁ〜と感嘆するだけで終わり。給与以外の収入、高給取りの人、自営業となると個人での確定申告をする。個人の多くは白色申告だろうが、e-TAXが普及する前は申告書に給与源泉徴収票、医療費、生命介護保険証明書などを貼り付け、封筒が膨らむ状態で郵送もしくは申告場所へ提出していた。筆者はe-TAXが出ても特別な装置が必要とあって敬遠していた。最近ではパソコンやスマホでも可能になってきたので利用するようになった。カードリーダーにマイナンバーカードを挿入して申告や、税務署で発行されたID・パスワードでもe-Taxが可能とあって後者を利用してきた。

今年はカードリーダーからの申告を試してみた。前年データー.date は使えないので新規となる。来年のことを考えるなら、これもアリかと作業を進めた。登録作業を終え、申告書類作成になり所得の項をチェック。ここで?????が発生。期間を記入するところで「令○年」の○の箇所に3を記入したところ平成24年までの期間か令和20年以降を記入と赤い文字の警告。3がダメなら03はどうか、結果は同じ。画面の写メを撮って電話が不通なので最寄りの申告場所に行った。

混雑を整理する役人、受付表を渡す役人、パソコン作成をアシストする人。アシストどころか殆ど代行せざるを得ない状態。高齢者は横に立っているだけ。おそらく50台以上のパソコンで処理をしている。待っている人は百人超。パソコンで不具合が出たので教えていただきたくきたのですがと言っても最後尾に並んで下さいと言われた。これなら昨年同様のやり方でやればよかったと若干の反省と、この際、新システムの方もマスターしておきたいとの思いで、混雑整理の役人に写メを見せた。2人の役人はこの画面見たことがない。一人は消費税の項目なら見たことがある。本当に所得ですか?と疑問を呈された。

みなさん丁寧ではあるが解決できず、パソコンに詳しい若い人を呼び寄せてくれた。では実際にやってみましょうと自分のマイナンバーカードでパソコン操作。結論は写メ通りの画面が再現。対応も教えていただいた。来年は対策が載るであろう。紙時代の申告書作成が年々使いやすくなって行ったことから今後のデジタルではその改善のスピードは速くなるだろうと思われる。

混雑整理されていた中堅〜シニアの役人の方の専門は徴税、調査などであろうが、ことパソコンとなると入省経験が浅い若い人が頼りになることを如実に示した。申告はあっけないほど簡単でe-TAXにて送信にて終了・受付完了。

デジタル庁ができてマイナンバーが浸透し金融機関との紐付けが完全にされているなら、個人の確定申告作業も不要にして欲しいと思う反面、お上からの年貢米のような命令で拠出するのもなんだか嫌だとの気分がある。今風に言えばEBPM(Evidence Based Policy Making証拠に基づく政策立案)。税のみならず政策立案も自動になっていく世界は怖い意味もある。HPで以前見たところが何度も出てくるようなところで既にEBPMの世界に居るのではあるが、なんとなく進歩性が出ないことは人間とは相容れない。(AIの限界でもある)

元に戻って、税を喜んで申告・納付するために、とある妄想が浮かんできた。それはe-TAXで税務署業務の効率化に寄与したとしてe-TAX申告者にはポイント還元として減税還付枠を設けては如何だろうか。

それにしても申告場所の風景は社会の縮図だ。年配者が多いのは単にパソコンができないからではない。年金以外の収入が多岐に渡りかつ金額が多いのであろう。老後を暮らすには現金2,000万円が必要と一時騒がれた。平均値は1,750万円であり若い人から見ると逃げ切れた人々に該当する。3,000万円超は19%居られるとの統計がある。

不動産、株、投資などの安定収入があり申告も慎重にしないと査察で追徴されかねない。一度でもいいからそのような心配をしてみたいものだ。一方で中央値は1,000万円であり2,000万円とは程遠い。人生100年だとすると2,000万円でも不足の事態になるだろう。確定申告は年末調整と同様に無駄な出費はないのかをチェックする節目でもある。医療費控除額は幸か不幸か0円を維持するためにも食事、運動などの習慣を見直すタイミングでもある。ということでできる範囲でウオーキングに努めますか。

AI 時代でも生き残るには

戦後のカストリ酒場と呼ばれた闇市の雰囲気を残す小さなお店の前を通りかかった。屋根の修理だろうか、有に80歳は超えていそうな小柄の作業者が修理の板金製品を持ちながら梯子を登っていく。梯子を支えているのは30歳前後の若者。作業会社の社員だろうが、どうみても梯子を登るのは若い人だろうと思った。

腕がある人なら年齢に関係なく今後も声がかかるだろう。それに引き換えこの若い人は今後のAI時代に果たして職があるのだろうか?余計なお世話だが心配になった。

大型衣料店に入った。レジには人がいない。自動レジを案内する人がいるだけ。品物をレジ横に置いただけで精算表示があり、お金投入するかスマホ決済で終わり。レジ打ちは主婦のパートとして需要があった。それが今や姿を消すことに。指が早いだけではなく、お釣り計算が見事に早いのもパート主婦の特徴だった。でもポイントカードが流通して、例えば1円など小銭分はカードで精算して下さいとお願いすると、パタッと手が止まる人が出始めた。後ろの列に並んでいる人のことを思って、お客さんの方が悪かったと謝る。いつからだろうか。スマホの計算機能を利用すれば事足りるようになってからのことだろうか。多少の不便さのほうが脳の劣化防止には良さそうだ。

AIが発達すると失職するランキング100などの話題は結構ある。子供の教育をどうするか心配な親御さんはチェックするだろう。

ビル・建物の形は一様ではない、メンテナンスする際の足場を作る様子を見ていると、これはロボットではできない。できたとしても人間より時間がかかる。岡林信康の山谷ブルースではないが、「俺たちゃいなきゃビルや道路も出来やしない」。その通り。

小売店販売員が無くなる職業トップらしい。テナントから派遣されている販売員の話によると紳士服売場では1つも売れない日があるとか。並んでいる商品群から最適なアドバイスをしつつ販売するのだが、それだけではE-コマースに負ける。給料が上がらない、懐事情が以前とは違う、そんな経済の中でド派手な服装が流行だとしても来年には着られない。とすると客が買うとすれば・・・と肌感覚で嗅ぎ取り売れる商品を提案することができる販売員ならば生き残れるであろう。難しいのは色調・柄を決めるタイミングは1〜2年前なので当たらないことが多い。販売員とて経済の動き、外国人の流れなど把握する人は残れる。似合う・似合わないのファクターの他に経済傾向も加味して提案するのが必要か。

無くなる職業4位のセールスマンでも同じ。セールスマンの経験から異業種をリンクすることができる企画マンであれば生き残れる。そのためには専門が一つでは成立しない。大学がダメになっている理由はこの専門を深掘りすればいずれ役に立つはずだとの仮説に基づいて研究をしているのが大部分。当たればノーベル賞でよく粘ったと賞賛される。でもほとんどは若い時の業績。隣の研究室とは異なることをするのが仕事とばかり差異化を図る。が、現実に生き残れるのは自分の専門云々を言っている人ではなく、あらゆる面でのエキスパートか異分野をいつの間にか自分のものにしている人材だ。

それには、学校を出て市場で働き、再度戻って違う分野を専攻するなどフレキシブルなシステムが必要だろう。その方が教授も刺激を受けるだろう。因みに大学教授は無くなる職業ランキング67位。歯科技工はどうか。百人百様の患者の状態を最適化するにはAIはまだまだと思うが、考え続けることは必要かも知れない。その時までに他の業態でのAI進捗を学習しておく必要があろう。

固い話になったので、最後は笑い話を。日用品大手のM印の店内をぶらぶら。すると販売員が声をかけてきた。「本部の方ですね」当方「いや、そういうことは言わないことになっていますので」。潜入覆面監査官と誤解されてしまった。それならば、この流れに乗って、広い店内を隈なくみて、靴下を買ってレジへ。セルフレジがあるが、いかにも対面の人をチェックするような視線で精算。ここで先の販売員が近づいてきたので「よかったと言っておくよ」と告げた。この店員がほっとしたところでネタバラシ。その場にいた他の店員一同大笑い。そうか、このような職業もあるのだなと感じた次第。

芋による認知症予防

高血圧を始めいろんな疾病対策として医師、整体師などの各方面から発するyou tube情報が多い。食物(摂っては良いもの、悪いもの)、運動などは共通している。食物では減塩をして、食物繊維の摂取が勧められている。中には面白い実験をしているのもあり参考になる。例えば飲酒につれて排尿の塩分は飲酒前濃度0.9%から徐々に0%になるのは興味を引いた。アルコール度数が高いと体内に塩分が増えても排尿しないとのこと。NaClがアルコールに溶解しないだけの話だが実用ではこの説明で十分だ。但し、この論文を探したが見つかっていないので信ずるも信じないのも自己責任でお願いします。

大雑把な括りだが女性は年齢を重ねても記憶力は男性より高いと感ずるのは筆者の周りだけではないと思う。男性に都合が悪いことを何年経っても昨日のように指摘する。男性は楽しかったことは記憶にある。いや、楽しくはなくとも経年で美化加工して脳に収納している。昨日の夕食は何だったか瞬間に出てこない筆者にとって興味ある論文が発表された。タイトルにある芋が今回のキーワード。

筑波大学から興味ある論文が提出された「食物繊維を多く摂る人は要介護認知症の発症リスクが低下する」 (筑波大学プレスリリース2022.02.10)

山岸教授の発表の「研究内容と成果」から超抜粋すると秋田、茨城、大阪の3地域の住⺠で、40〜64歳の3739人を21年間にわたって追跡し、その間に発症した要介護認知症をチェック。

食物繊維を多く含む芋類・野菜類・果物類の摂取量により4つのグループに分けた。要介護認知症の発症リスクは摂取量によることがわかった。特に水溶性食物繊維が効果ある。

世界で初めて疫学的に示されたと報告している。

ここからは食品業界の仕事なのだろうが、この摂取量とは一体どれくらいなのだろうか、20年の間には食生活も変化しているはずだ、健康に関する関心も高くなってきた。具体的に何を食すれば良いのか? そこが本当は知りたいところだ。

秋田といえば“きりたんぽ”。野菜・舞茸・牛蒡と繊維が多そうだ? でも毎日ではないだろう。 茨城の“さつまいも”は非常に美味しい。とは言えシュガースイートは高価なので常食ではなかろう。茨城といえば研修の短い滞在だったが寮の食事は豚肉だった。芋なら埼玉だと関東圏どうしの当て擦りも見たいものだ。大阪では昆布だしのうどんが影響しているのか?出汁中の水溶性繊維は?それとも徳島サツマイモにも近い。。。など地域により違うだろう。区分が地域に偏在しているとなれば、それも食品や健康サプリ開発のヒントになる。

できたら「健康のため」と力を入れないで自然で摂取できるような食品が好ましい。一人のための錠剤サプリよりは家族全員が摂れることが良いし、長続きすると思われる。

いずれにしても、食物繊維が便通や腸内環境を整える菌の餌だとの認識から大きく飛躍して認知症予防に役立つとは有意義な発見であり、20年以上のワークを継続されてこられた先生方のお仕事に感謝し、私どもの食生活改善を図りたい。焼き芋はスイーツ化している。遠赤外による焼き芋は口の中でトロける。昭和時代には冬になると壺焼きをするお店(駄菓子屋さん)があった。今で言うインド料理のナンを焼く壺と類似して、中に針金で吊るしたサツマイモはほっくりして美味し買ったのを微かに覚えている。現在の比較的高級スーパーで売られているのは工業的生産だろうが、どの波長を照射しているのか興味ある。男子で焼き芋を買うには抵抗がある人がおられるならば、今はスマホで糖分をチェックできるので、品質管理データ収集と屁理屈をつけて、大いに芋を楽しもう。データ整理も含めて認知症予防なら最高だ。

温暖化・大雪

地球温暖化が太陽系の事情か人間による工業化によるものかは別として、大雪を目の前にすると温暖であることを可視化せざるを得ない。TVでは太平洋側でも寒気弾が入り込むことから大雪になると報道。交通網が混乱することから無闇な外出を控えて在宅ワークを勧めている。オミクロンもピークを超えた今、新ネタとして関東地方の降雪を異常なほどエキサイティングに報道した。降っても10センチ程度であり、一晩で30〜50センチは珍しくない日本海側、滋賀県米原地区の人から見れば何もそこまで大袈裟に取り上げることはないのでは?と思う。大雪であろうが彼らは出勤している。また東京居住の人でも雪国出身者が相当の割合を占めていることからTVに言われなくとも理解しているのではなかろうか。

朝起きると朝食もそこそこに雪かきを始める。汗をかきながら除雪作業すると下手をすれば午前中一杯潰される。下着を交換し昼食を摂って仕事開始となる。筆者が関係する研究場所は東北にあるが、現地からの情報は大体このような様子が冬に繰り広げられる。雪かきには土日もない。なので平日にできない仕事は土日の午後に回さざるを得ない。乾いた粉雪ならば家庭用の除雪機が効くが、水分を含んだ牡丹雪ではスコップの出番となる。利き手によってスコップの方向が決まるので腰の筋肉は一方向に固まる。両手が利き手であれば疲労も軽減されるはずだが、滅多にそのような人はいないようだ。良いこともあると研究員はいう「雪かきは無心でできる作業でもあり微分積分の世界でもあると」小さいところからコツコツと(西川きよし師匠)のようであるが、この人の仕事の仕方も似ている。当方の関西風チャッチャとやる、東京風ザックリ・シノゴノ言わずにやるとは違いがあり面白い。

でも、降雪はもう沢山だ。今後どうなるのだろうか。温暖化で海の温度が高くなると上空の飽和水蒸気量は増える。それが大陸からの乾燥した強風に煽られたり、さらに水蒸気と接触すると降雨・降雪となる。

図は大雪注意報(神奈川は警報)が出された温度を衛星からの観測である。日本海の越前岬沖の温度は6℃と思っていたより高温だ(図1)。6℃の時の飽和水蒸気は0℃付近より約1.6倍含む事になる。(図2)。

 

これに新雪のマップを見ると大陸付近と日本陸上(山岳)に降雪している。(図3)

大陸付近は乾燥空気が吹き荒ぶことで雲から雪になっているのだろうが、日本に近い日本海では降雪がなく、白山、立山連峰、アルプス連峰で吹上られての温度低下で降雪になるメカニズムは理解できる。

対策はないものか。飽和水蒸気も上空では過冷却状態だろうから、何か氷結する核剤を散布すれば雪となるはずだがコスパが課題だ。良い知恵がない。発明したら少なくともイグノーベル賞ものだ。どなたか挑戦しませんか?

大雪で可視化されたものがもう一つある。それは地方自治体の懐事情。すなわち除雪費用が捻出できなくて、住民サービスの低下を余儀なくされていることだ。除雪車はなかなか来ない。雪が降らない永田町において経済健全化(増税)vs.積極財政との議論も地方で行なってみてはどうか。我々庶民ができることは返礼不要のふるさと納税。

好感持てる頭の良い人

かなり強い雨が降っていた。歩道には傘をさして先を急ぐ人々。日常の情景だ。その時、ドサッと前を歩いていたご婦人が倒れ顔面制動した。その時、さっと駆け寄った女性が倒れたご婦人を抱え上げ、もう一人は持ち物を、そして小生ができることは傘を差し出して皆さんが濡れないようにするだけだった。高齢になると段差と言えないようなギャップでも転倒することがある。ましてスマホを見ながらではなおさらである。メインで助けた女性がみんなにご協力ありがとう的な笑顔を投げてきた。なんて素敵な人だろうか。平素から優しく、行動ができる人であろう。思いがけないことが起こっても平静にアクション取れ、何事もないように去って行く。カッコいい。本当に人として持つべき頭脳と精神のバランスが取れた人の所作なのだ。何か助けを求めるような事態になった場合でも、多くの人が無償で助けるだろう。その意味において本人は意識しないだろうが頭が良い人である。

「頭の悪い人、良いように見せる人vs. 頭が良い・見える人」をYou tubeで発信した人がいた。この人の言う「頭が悪い、良いように見せる人」は無愛想、真面目な表情、ジェスチャー使わず、専門用語・横文字を多用 新しい話・皆が知らない話をする。ここまでは何となく解る。特に若い学者に多いような気がする。

「素早く行動する人は頭が悪い」とこの人は断定している。これは間違。経験不足と見た。飛躍する話題であるが、先日も東レが樹脂材料の燃焼試験ULを長年誤魔化してきたことがわかった。東レ全体から見ると些細な話だが、ことは会社全体の信用に関わる。不都合なことは素早く対応しないと会社の命運にも影響するのだ。

さっさとアクションしないと顧客を苛立せるが、全く逆だと好感を持つ。先日、取引実績がない会社のwebの問い合わせ欄にコンタクト希望を入れた。その1時間後に電話がきた。Web経由では早くて3日後が多い。クイックアクションされるところを見ると、相当ユーザーの信頼を得て儲かっているのでは?と開口一番話すと、先方は明るい声で対応してきた。ビジネスではクイックアクションは褒め言葉と受け止められているのだ。この会社では適用しうる製品はなかった。ありそうな他社を紹介してもらったが、迅速対応と他社を紹介するこの会社になんとなく期待感があって、紹介された会社にはコンタクトしなかった。その後、自社開発するからと返信があった。クイックアクションはビジネスでは有力なツールなのだ。

頭が良い悪いのは想定質問を考える余裕の有無、アドバイスする仲間の有無、自分の能力を冷静に分析するかしないか。これらは単独か若しくは複合の結果だ。

頭が良い・見える人は 余裕があり、メリハリが効き、ジェスチャーが多く、楽しそうに話す、聞き取りやすい声で話す。と言った。これは素直に同意だ。身近に見本がいる。6年前のプレゼンテーションを忘れない。原稿を最後まで推敲しストップウオッチ片手にリハーサル。普通はこれで準備万端としてプレゼンの順番を待つところだが、その人は当方から離れた席に移動してアナウンサーがする本番前の滑舌訓練をしているのだ。これには驚いた。そこまで徹底するのかと感心した。プレゼンテーションの相手に伝わって初めてプレゼンと言えるとの理解が徹底しており、見えないところで努力しているのだと知った。これを考え実行できるのが本来は優れた頭脳を持つプロ。プレゼン10分、質疑5分のところ、プレゼンは時間通り、質疑になると、それまでの発表では審査員1〜2名の質問に対して7名全員からの質問が投げられた。理解され共感を得た。

日頃の生活での風景で見る好感がもて頭が良いなぁと思う例は、 1)路上で白杖を持って歩行している人が大丈だろうかとそっと眺め、本当に必要な時はエスコートする 2)食べながら話をしない 3)立ち歩きで物を食べない 4)電車の入り口でガンとして動かないようなことはしない 5)電車では妊婦さんに席をさっと譲る 6)何にでも“ありがとう”と言う。 7)色んな話題をポケットに入れてウイット・冗談の味付けをして会話が楽しめる人 8)電話・メール・Lineへの返事の早い人。結論はマナーの良い人。いつも100%できているとは言えない筆者に対して「思うだけなら誰でもだ!実行しろ!」と天の声。ありがたく頂戴して実行しなくては。